ヒザ痛 股関節痛 足痛|奈良県 香芝の整体カイロなら患者様の支持率が証明するしん研良院|整体|

【ひざ痛を取り去るために】
ヒザの内側や外側の痛み。皿の上下や裏の痛み。
ヒザ裏の痛み。ヒザの奥の方の痛み。

ひざ痛を取り去る施術ポイント

・各種徒手的な検査
原因は多種多様なので、鑑別検査が必須で、これにより原因場所が特定されます。

・足首や股関節
膝は足首や股関節の影響を大きく受けますので、全身の評価がとても重要となります。ひざだけを何とかしようとしても、あまり効果がありません。

③腸
意外と思われるかもしれませんが、結腸と大腿の筋肉が関係しているため腹部の施術でひざの痛みが消失することがあります。

④婦人科系(卵巣など)
これも意外かもしれませんが、骨盤内の体液の循環不良を改善することでひざの痛みが消えることがあります。高校生ぐらいから大人まで女性でなかなか良くならないひざ痛は下腹部の血液やリンパの循環をよくする施術で回復することがあります。

痛みの主な原因)
・関節の問題・・・膝、股関節、足関節
・筋肉の問題・・・膝窩筋、大腿四頭筋、薄筋、縫工筋、腸脛靭帯など
・その他・・・関節包、半月板、靭帯、伏在神経、
・結腸や婦人科系の内臓の問題と筋肉との関係性

【よく訴えのあるひざの痛み】

「オスグッド(膝の皿の下側の痛み)がずっと続いている」
・陸上、バスケット、野球、サッカーなどのスポーツをしている小・中学生によく発生する。
・身長がよく伸びている時期(ひと月に1センチ前後)に発生しやすい。


「変形性膝関節症」
・45歳ぐらいから変性が始まる。
・注射で抜かなくても腫れをなくせます。

「膝の後ろの痛み(膝窩筋炎)」
・膝の反りかえっている反張膝の人がなりやすい。
・水泳選手に多い。bjoint_knee.gif膝周りの関節や筋肉への適切な施療が必要です

「膝の皿の中の痛みやひっかかり感・違和感(膝蓋骨軟化症)」
・多くは皿の外側に痛み。サイドステップの多いスポーツ、15~20歳女性アスリート。
・内側広筋の弱化した中年以降の女性にもよくある。

「膝の内側の痛み(鵞足炎:がそくえん)
・骨盤のゆがみやⅩ脚の人がなりやすい

「膝の皿のすぐ下の痛み(膝蓋腱炎、ジャンパー膝)」
・ジャンプをよくする競技で多い~バスケット、バレーボール、陸上
・高校生や大学生の時期にみられる

「ひざ外側の痛み(腸脛靭帯炎、ランナー膝)」
・長距離選手、O脚の人に多い膝の外側の少し上に痛み。
・トラックを走る中距離選手では、右脚になりやすい。

「ジャンパー膝」
・大腿四頭筋腱付着部炎や 膝蓋腱炎などのこと。

「ランナー膝」
・腸脛靱帯炎(ちょうけいじんたいえん)のこと。
・膝蓋軟骨軟化症(しつがいなんこつなんかしょう)や膝蓋腱炎(しつがいけんえん)、鵞足炎(がそくえん)等を含めて言う事もある。



【ヒザの施術例】
改善された方のご厚意により、写真撮影その他の許可をいただきました。
本当にありがとうございます。
同じような症状でお困りの方にとって、ひとつの参考材料になればと思います。(随時更新)

2019年12月、奈良マラソンPB:3時間4分
78721835_2638262109593057_7768499951788621824_n.jpg30代公務員(奈良県):随時のメンテナンス
・股関節、腰、足、大腿、ヒザなどその時々の痛みや違和感を施術
・年間エントリー数10数回
・月間走行距離:200キロ
・お勧めした栄養素:ビタミンC、亜鉛、鉄

2019年大阪マラソンPB:4時間40分
79372408_2638262039593064_3835550282322804736_n.jpg ヒザ痛や股関節の痛み」40代美容師(香芝市)
・施術していく中で、長年の頭痛も消失したとのことです
・他の競技:テニス、スキー
・お勧めした栄養素:亜鉛、グルタミン

2019年神戸マラソン3時間53分
78985812_2638262166259718_2359041960200634368_n.jpg40代主婦(大和高田市):足首の痛み、アキレス腱の痛み、メンテナンス
・初マラソンで目標のサブ4達成
・月間走行距離:300キロ
・施術のほかに食事と栄養についての改善で痛みが改善されました
・お勧めした栄養素:グルタミン、亜鉛、ビタミンA,プロバイオティクス(以上、腹部膨満感に対しての対策)、ビタミンC、E、プロテイン(走行距離と栄養とのアンバランスに対しての提案)

2019年神戸マラソンPB:3時間31分
28238293_1490780114378425_8719066175337958277_o.jpg香芝市30代男性(会社員)
○右の膝腰の痛み
○この方の場合、高校時代にひどく右足首を捻挫した事で、右足首の関節可動域を低下させたことが大きな原因としてありました。
主に関連する筋骨格系の施術で痛みが消失しました。

2013/9月23日
DSCF3589.JPG「右ひざ痛と腹部の違和感」:40代主婦(大阪府、太子町)
・10年前に左ひざをオペ(外側円板状半月板損傷)。去年の5月には右ひざも同様のオペ。
・リハビリをしていたが、痛みが完全に取れない。
・正座しにくい。立ってしゃがむ動作をするのが怖い。
・帝王切開、鼠径ヘルニア、卵巣切除手術などのオペ歴あり⇒腹部に痛みのような違和感

施術1回目)
関節包の調整や膝蓋骨のグライドなど
結果)
ひざの痛み消失

施術3回目)
外側広筋のリリース、膝関節の施療など
結果)
正座がしやすくなった。腹部の痛みが消失。


定期的なメンテナンスの施療を実施。

2013/5月23日
DSCF3376.JPG膝痛(オスグッド):小学生、野球(葛城市)
・半年ぐらい前から膝痛で、野球の練習が出来ていない
・「大会までには、痛みを無くしたい」
・病院でレントゲン~両ひざのオスグッド。
・ひざ下がポッコリふくらんでいて歩くのもつらい(重症)。

3回の施術結果)
「痛みが減少し、練習に復帰している」
5回目来院時~初回から数えて26日後)
「痛みゼロになっている」

2013/4月23日
DSCF3326.JPG「オスグッド」;中学生、サッカー(三郷町)
・ダッシュしたり、膝を曲げたりすると右ひざの皿の下に痛み
・いろいろな所に通っているが、痛みが4か月続いている。

施術)
・大腿四頭筋や膝蓋骨、膝蓋靭帯、その他
・自宅で行うエクササイズ指導
結果)
1回目:痛みが8割減(10→2)
2回目:痛みが来院時10→7に戻っていましたが、施術後は7→3.5に半減。
3回目:左ひざにも同じ痛みが出てくる
4回目:「左は6、右は4の痛みです」施療後、痛みはかなり改善。
5回目:痛みゼロ。ダッシュしても大丈夫になっている。

2013/4月26日
DSCF3348.JPG「半年前から膝痛」;女子バスケット部、県立高校3年生(香芝市)
・「県のインターハイ予選までに治りたい」
・半年以上前から膝痛。病院の診断~ジャンパー膝。
・左ひざの皿の上縁と下縁にジンジンする痛み。痛みレベルはそれぞれ10、8.
・右ひざの皿の下にも同様の痛み。痛みは左よりやや軽く7の痛み。

施術と結果)
1回目:4月23日
関連する筋肉などへの施療・・・「痛みがかなりよくなりました」
2回目:4月25日
「練習後、痛みが元に戻っています」
施術に大腿神経、腰神経叢のマニピュレーションを加える。
・・・「左ひざの痛みがゼロ、右ひざは、2ぐらいの痛み」
3回目:4月26日
「今日練習して少し痛みが増えましたが、以前と比べて痛みは半分」
電気を施療に加える。・・・「左右ほとんど痛みゼロ」
後日の報告
「痛みが全くなくなっています。練習しても大丈夫です」

2013/3月19日
DSCF3275.JPG「半年前からの膝痛」:12歳バスケット部(香芝市)
・オスグッドの痛みが、去年の8月ごろから続いている。
・2軒目の病院で「タナ障害と膝蓋大腿関節不適合障害」の診断。
・痛い場所は、左ひざ前側の全体。ひざ裏にも痛み。
・しゃがむととても痛い。膝の皿の上あたりで痛みが動く感じがする。
・オスグッドの痛みは左右)にある。

考察)
タナ障害や膝蓋骨に関する病院の診断の通り、プライカテストなどの整形学検査で陽性。
全身の検査では次のような部分に問題があった。
・大腿部に拘縮
・膝蓋骨の可動域異常・・・内→外への動きがほとんどない
・脛骨の問題・・・外旋制限

3回の施術と結果)
・結腸へのマニピュレーション・・・しゃがんでみると、痛みが10→5に減少。
・大腿四頭筋のトリガーポイントと膝蓋骨、脛骨に対する施療後・・・痛み消失

2012年/10月
009214_li.jpg「ひざ痛」:50歳代、看護士(大和高田市)
・3年前に右ひざに水腫ができ、その後 左ひざが痛くなってきた。
・「痛くて仕事にならないので、治らなければ仕事を辞めなければならないと思っている」

施術)
・膝の関節包の硬縮に対する施術
・関連する筋肉の調整・・・膝窩筋、膝関節筋など
・脛骨の回旋変位の調整/足や股関節の調整
・内臓マニピュレーション・・・大腿部の筋肉の弱化に関して
結果)
初回施術後・・・痛みが、ほとんどなくなる
2回目来院時・・・「前回施術後、無理をし過ぎて痛みが戻りつつある」
4回目来院時・・・「痛み無く仕事が出来ています」

2012/7月~2013/9月
DSCF3234.JPG「股関節痛と膝痛」:60歳代、主婦(葛城市)
・20数年前から左の股関節痛、15年前から右の股関節痛
・病院でレントゲン~大腿骨頭壊死で手術と言われている
・手術を先延ばしにしている。
・杖をつきながら 痛いのを我慢して歩いていたが、最近は歩けなくなってきた。

施術)
・膝関節と股関節の矯正
・股関節周りの筋肉の拘縮に対して
結果)
1回目・・・痛み半減(10→5)
2回目・・・5の痛みが3程度に減少
3回目(10日後)・・・10→0.5ぐらいの痛みに改善
8回目)・・・「数十分歩いても痛みは気にならない」

2012/5~6月
DSCF2963.JPG「オスグッドと鵞足炎」中学1年生・陸上部(香芝市)
・身長がひと月に1センチぐらい伸びている。
・膝が痛くて、部活で走ることが出来ない。
・病院で、オスグッドと鵞足炎(がそくえん)の診断。Ⅹ線は異常なし。
・ストレッチのパンフレットをもらったが、脚が曲げられないので何もできない。

経過)・・・ご本人の痛みの申告(100段階)
・1回目の施術後・・・100⇒90  
・2回目の施術後・・・90⇒70 引きずって歩いていたが、普通に歩けるようになる
・施術3回目・・・80⇒60~70 
・施術4回目(初回より2週間後)・・・60~70⇒50以下  鵞足炎の痛みもかなり減少。
・施術5回目(3週間後)・・・50以下⇒30前後 軽く走れるようになる。部活に参加。
・5週間後・・・痛み消失

2012/6~7月
DSCF3051.JPG「オスグッド」:小学5年生・バスケット(天理市)
・ひと月に身長が1センチ以上伸びている
・バスケットをしているが、膝がかなり痛い
・両ひざに痛み。特に左ひざは屈曲90度以上出来ない。
・整形外科では、レントゲンに異常なし。現在は、消炎用のしっぷを貼っている。

結果)
1回目…左ひざ屈曲がかなりできる。走ってもそれほど痛みが出ない。
2回目…右膝の屈曲もかなりできる。
4回目(初回より1か月後)…痛みが気にならなくなり、クラブ練習に参加している。

2012/6月
DSCF3053.JPGひざ痛:27歳(香芝市)会社員
・仕事柄、動きまわって、物をもって上げ下げすることが多い。
・「ぎっくり腰を数年前に経験し、それ以来腰をかばって膝に負担を掛けている気がする」
・我慢しながら仕事をしていたが、最近かなり痛い。
・痛む場所・・・膝の皿の裏側。
・膝を曲げると、「ずっしとした痛み」が出る。
・体重を掛けないと痛みは出ない。

結果)
1回の施術で痛み消失。
・膝関節の矯正・・・「痛みが10→3か4ぐらいに減った」
・足首と骨盤の調整・・・「痛みがない」

2012/7月
DSCF3047.JPG「ひざ痛、コンディショニング」:中3、サッカー(香芝市)
検査)
・脚長差が1.5センチ(右脚が長い)
・右の股関節の動きが悪い・・・あぐらは出来るが女の子座りが出来ない
・呼吸が浅い・・・胸郭がうまく拡がらない
・大腿四頭筋の過緊張

施術)
・恥骨、頸椎1,2番、蝶形骨等の矯正
・大腿四頭筋などの施術
結果)
・呼吸時の胸郭の可動域アップ
・股関節内旋の可動域アップ・・・10度⇒30度
・膝などの痛み消失


2012/11月10日.
DSCF3230.JPGオスグッド」:小学6年生、卓球(五條市)
・夏ごろから、膝が痛くなってきた
・最近では、脚を踏ん張ると痛み
・ダッシュが出来ない
・膝下が、ぽっこりふくらんでいる

施術と結果)
・大腿四頭筋と骨盤に対する施術
・本人の痛み評価・・・施術前100分の60で、施術後の痛みは100分の5

2011/4月~
DSCF2498.JPGテニスや卓球をすると膝が痛い」:65歳男性(香芝市)
・趣味のテニスや卓球をよくしているが、最近膝痛がひどくなってきた。
・ストレッチやマッサージをしても痛みが取れない

施術)
・膝関節や股関節の矯正
・関連する筋肉の調整
結果)
・1回目の施術で、痛み消失。

ノートと考察・・・各種情報のまとめと考察

○このコーナーは、考察や各種情報をノートとして不定期に書き加えているものです。
○私自身の記憶の整理用のノートですので、考えるヒント程度にお読みください。
○「~だ」のような断定的な表現もありますが、あくまでもここに書いているのは考え方の一例に過ぎません。
○より良い情報が見つかるたびに、訂正や追加を加えます。
○疑問点などのご指摘をくださる方があれば幸いです。

膝痛・・・どこにどんな原因があるかの鑑別が重要

・症状の鑑別検査をしっかり行うことで、どのような改善方法が必要なのか分る。
・ケガや手術適応症は整形外科に行くべきだが、慢性の膝痛の多くは、手技療法で改善できることが多い。

カイロプラクティックの考察)

・骨盤、股関節、足関節のアンバランスは、膝関節に障害をもたらす
⇒膝の検査も重要だが、股関節や足関節などの可動性を検査・施術することも重要

・脛骨の回旋変位
⇒外顆と内踝の標準的な捻転は20~30度(外顆の方が少し後方に位置する)だが、内旋し過ぎ・外旋しすぎのことがある

・関連する筋肉の検査と施術
~大腿四頭筋、大腿筋膜張筋、縫工筋、薄筋、ハムストリングス、腓腹筋、膝窩筋、足底筋など
~これらの筋肉と内臓との関連性について検査・施術  
例)膝窩筋⇒胆のう、ハムストリングス⇒直腸、縫工筋・薄筋⇒副腎、大腿筋膜張筋⇒大腸、大腿四頭筋⇒小腸

・膝関節における動的触診と施術
~可動性の制限を様々な方向から検査・・・縦軸、AーPやP-Aのすべり運動、内外旋、内方や外方の水平すべり・側屈
~半月板の検査

・膝蓋骨の可動性減少について~膝蓋大腿関節のフィクセーションを施術

・近位脛腓関節の可動性減少~AーPや下方ー上方のすべり運動の触診検査と制限に対する施術

解剖学
・脛骨、大腿骨、膝蓋骨、腓骨~大腿脛骨関節、膝蓋大腿関節
・内側側副靭帯、外側側副靭帯、前十字靭帯、後十字靭帯
・内・外側半月板
・大内転筋は内側膝蓋支帯と癒合

関節運動学
スクリューホームメカニズム
・脛骨と大腿骨の間で回旋運動が生じる
・脛骨の外旋・・・伸展の最後の30度で5~30度外旋
⇒Qアングルの大きい人は30度近くに

膝蓋骨の接地面積
・膝蓋骨サブラクゼーション⇒面積が40~50パーセント減少

脛骨と大腿骨の回旋変位について
・膝屈曲時に大腿骨に対し脛骨が内旋位・・・膝関節は前十字靭帯と後十字靭帯がクロスし、大腿骨と脛骨を引き付けあい、膝を安定位におく。しかし、脛骨内旋位が強すぎると、膝関節への圧がかかりすぎるため動きに支障をきたす。

・中間位・・・大腿骨と脛骨のニュートラルアライメント~もっとも可動性がよい。骨性の支持が十分になされるため膝にもっとも負担ない位置。

・大腿骨に対して脛骨が外旋位(ニーイントゥーアウト)・・・前十字靭帯と後十字靭帯の結合がほどける~大腿骨と脛骨は離解しやすい状態~膝が捻じれたまま大きな負荷~サッカーやバスケットなどでは特に膝を痛めやすくなる。日常生活でもこの状態が長く続くと膝痛の大きな原因となる

検査方法
痛みの位置、年齢、関節の変形、関節の可動域、外傷の有無を調べる。
整形学検査)
・アプレーテスト
・バウンスホームテスト
・マクマレー・テスト
・スローカム・テスト
・ウイルソンサイン
・ストレステスト
・引出テスト  など

スポーツによる膝痛

ランニングやジャンプを長時間繰り返しおこなうことによって膝に痛みが発生。
(痛みの程度)
軽症・・・スポーツは可能だが、その後痛みが出る。
中等症・・・スポーツのプレーには支障がないが、練習中や練習後に痛み。
重症・・・常に痛みがあり、プレーに支障。
最重症・・・腱や靱帯の断裂がおこる。

(原因)
オーバートレーニングにより生じるため、使い過ぎ症候群とも呼ばれる。
・靭帯や腱の骨に停止する場所⇒筋肉によるストレスが集中しやすく、組織の小さな損傷が生じる。
・靭帯が骨のすぐ上を通る場所⇒膝の曲げ伸ばしで、靭帯と骨の摩擦が生じて炎症がおこる。

(よくある症状)
・ 大腿四頭筋炎(大腿四頭筋腱付着部炎)
・ 膝蓋腱炎(しつがいけんえん)
・ 鵞足炎(がそくえん)
・ 腸脛靭帯炎(ちょうけいじんたいえん)

(対策)
・筋力不足、筋力のアンバランスの解消骨の成長と筋の伸びとのアンバランス、
・からだの柔軟性不足、アライメント不良などの解消
・オーバートレーニング、体力や技術に合わない練習、不適切な靴、硬すぎたり軟らかすぎる練習場などの見直し

オスグッド・シュラッター病(OSD)】・・・10歳~14歳に多発するこどものスポーツ障害
・成長期におけるスポーツ活動が盛んになるにつれオスグッドの発症頻度が高くなっている。
⇒子どものスポーツ活動に大きな影響を与え、競技変更を余儀なくされることもあるので、早期発見・治療が必要
⇒無理に運動を続けて、遊離骨片が出来てしまうと、骨片の癒合した完全治癒にならない~その場合、痛みは軽減しても、スポーツ時の違和感や痛みが残りやすい
⇒定期的な圧痛チェックが必要・・・病院を受診すると、X線(初期ではMRI)で診断される
・発育期の解剖学的特徴に運動ストレスが加わったことが直接的な発症原因。
・いったん発症すると治癒まで長期間を要することがあり、その間スポーツ活動に支障をきたす。
・剥離部がossicle(骨片)として残存すると、成人になってからでも疼痛が残り手術の必要となることがある。
・発育期の運動ストレスが脛骨粗面に集中し、脛骨結節の骨化核や硝子軟骨が部分的に剥離骨折を起こす。
・発症には脛骨粗面の発育過程が大きく関与
⇒(脛骨粗面の骨化過程)脛骨近位骨端部が前方へ発達~脛骨粗面部の二次性骨化核が出現~脛骨近位の骨端核と癒合して舌状突起を形成~両骨端核が癒合して骨化が完成

(脛骨粗面部の発育過程の分類)
1骨化核の出現前(10才以前)
2舌状部に骨化核が出現する時期(10~11才頃)
3脛骨結節の骨化が脛骨骨端に癒合しているが脛骨結節の表層は軟骨で覆われる(13~15才頃)
4骨端線閉鎖(18才頃)

・脛骨粗面部が軟骨や骨化核で形成されている時期は、膝蓋腱と繊維軟骨で結合しており力学的に脆弱な部位になっている。
・ランニングやジャンプなどを繰り返すことで、膝蓋腱の牽引力が脛骨粗面に加わり、剥離をおこす。
・発症誘因・・・発育急進期の膝まわりの骨の長軸成長と筋、腱の伸張のバランスのくずれ
⇒大腿骨と脛骨の長軸方向の成長の約70%は、膝関節部で起こる~大腿四頭筋の緊張・柔軟性低下で脛骨粗面へのストレスが増大
⇒発育急進期に多く発症・・・男子13才、女子11才前後
⇒予防には、身長の定期的な測定で身長成長速度曲線のどこに該当しているかを把握しておく

(症状)
・痛みの程度・・・歩行や階段昇降が困難~ランニングが困難
・脛骨粗面に膨隆、圧痛、熱感がある。
・大腿四頭筋やハムストリングスの硬さ
・鑑別検査:大腿直筋の検査・・・尻上がり現象 ※骨盤前傾位では、代償作用が働く→後傾させる肢位で
・X線・・・1初期(限局性透亮像)、2進行期(分離、分節像)、3終末期(遊離体像)

(病院での治療)
炎症症状が強いとき・・・非ステロイド消炎剤含有の湿布や軟膏
外科的治療 ・・・骨端線癒合後に骨片が残存し、痛みのためスポーツ活動が思うようにできない時に選択される
          ⇒痛みの原因が膝蓋靭帯炎であることもあるので注意が必要

(改善方法)
・大腿四頭筋やハムストリングスに対するアプローチ
・股関節の可動域や周辺の筋緊張に対して
・下肢筋群と体幹筋群に対して
・骨格の調整
・MCR
・自宅でのエクササイズ指導
・オスグッドバンドの装着・・・G2(脛骨粗面の膨れなし)なら、バンド着用で3~5割で練習

(コメント)
予防のためのストレッチは重要ですが、痛みが出てしまったらストレッチが出来なくなります。
放置しておけば、痛みの取れるまで長期間要することも多くなります。
適切な施術を加えることで、その期間をかなり短縮することが可能です。

(参考)
膝蓋靭帯全体に痛みを感じる場合は、膝蓋靭帯炎と呼ばれる。
膝蓋靭帯の上端部に炎症が現れる場合は、シンディング・ラーセン・ヨハンセン病と呼ばれる。

【鵞足炎がそくえん)・・・スポーツ選手に多い膝内側の痛み。
・膝の内側の鵞足と言われる場所で、半腱様筋・薄筋・縫工筋が脛骨上部につくところに痛み。
・これらの筋肉のバランスが崩れたり、骨盤のゆがみが大きかったりするのが原因。
・Ⅹ脚の人が、なりやすい症状。
・膝伸展で、鵞足部が緊張し、痛みを生じる

半腱様筋・・・坐骨結節に付着
薄筋・・・恥骨に付着
縫工筋・・・ASISに付着
⇒骨盤のゆがみは、これらの筋肉のバランスに悪影響を及ぼす。
⇒鑑別テスト:薄筋~股関節伸展、外転で膝伸展・・・原因になりやすい筋肉

(アプローチ方法)
・筋肉への施療・・・薄筋、縫工筋、半腱様筋
・骨格の調整・・・股関節や脛骨、骨盤
・MCR(微弱電流)・・・組織の回復が早まる
・ニー・インする原因に対して・・・内側広筋の弱化、足部の問題
(鑑別)
脛骨近位の疲労骨折→MRI検査
内側側副靭帯炎・・・水泳選手に多い。外反ストレス検査で鑑別。
脛骨の骨軟骨腫・・・骨性の隆起がある。

【下膝蓋腱炎(膝蓋靭帯炎)】・・・ジャンパーズニー
・膝蓋骨の下方に痛み。
・原因・・・大腿四頭筋の使い過ぎ
・オスグッドとの併発もある・・・オスグッドを優先して治す
(対処方法)
・大腿四頭筋などの調整
・MCR(微弱電流)
・腹部の施療・・・大腿四頭筋の筋緊張に対して
・股関節の柔軟性を付ける・・・・股関節の可動域不足は膝に影響
・バンド着用、運動量を減らす
・アイシング
・踏切動作の矯正・・・スクワット動作時における不良パターンを直す
・内側のすり減った靴を使用しない

【腸脛靭帯炎】
・オフシーズンから急に練習をした
・O脚に多い
・膝外側2~3センチ上方に痛み
・昇降時に痛み
・下り坂はストライドが広がり、痛みが増悪することもある
・検査:グラスピングテスト
・内反ストレステストで、LCLとの鑑別~痛みの出る場所で区別する
(対処方法)
・初期は安静、アイシング、ストレッチで痛みが軽減する
・CMT・・・腓骨、腸骨のIN変位多い、股関節の内旋制限に対して
・筋肉・・・ITB、TFL、中大臀筋、梨状筋、内転筋、前後脛骨筋など
・下り坂や傾斜でのランニング中止
・シューズの見直し~回内
※整形外科で腸脛靭帯炎の診断が出ていて、腸の施療で改善した例が少なくない。

【膝蓋骨軟化症】・・・ランナーズニー
・膝の皿の裏側が痛む。外側の痛むことが多い。
・サイドステップの多いスポーツ選手に多い。下肢アライメントに不具合を持つアスリート。
・15~20歳の女性アスリート
・中年女性の場合、内側広筋の筋力低下が原因。
・Ⅹ線側面像・・・膝蓋骨の裏にもやもやがみられる
(施術)
・膝蓋骨の調整
・脛骨、腓骨、骨盤の矯正
・テーピング
・腸腰筋、外側・内側・中間広筋の調整
(病院で)
オペ・・・膝蓋骨の裏を削る・・・2週間前後で退院

【膝窩筋炎】・・・膝の裏側に痛み
・膝が反り返っている(反張膝)水泳選手などに多い。
・立ち仕事の人にも多い。
(施術)
・膝窩筋の調整
・脛骨の矯正
※胆のうの施療(膝窩筋との関連)で、痛みの消失することがある⇒この場合、膝窩筋炎とは言えない

外側大腿筋間中隔の癒着・・・ひざ裏や外側に痛み
・外側広筋と大腿二頭筋の間の筋膜の癒着
・大腿部側面のケガなどが遠因となる・・・格闘技でローキックを受けたなど
(施術)
筋膜リリース

その他の膝痛
・退行性変性による膝痛
・先天的な原因による膝痛
・その他

【変形性膝関節症】・・・50歳以上の女性に多い膝痛
・膝の内側に痛みが出やすい。関節のこわばりや朝の痛み
・関節の可動域制限
・膝蓋骨の外方変位
・女性の割合が多い。内側広筋の弱化。
・膝に水が溜まる(膝の水腫)・・・膝蓋跳動テスト
※病院ではヒアルロン酸の注射だが、脛骨の矯正や膝関節のポンピングなどで症状の改善可能。
・Ⅹ線・・・関節スペースの減少、骨棘、軟骨下骨化(白濁)

(自宅でのエクササイズ)
・ヒールスライド・・・軟骨をすり合わせることで、ヒアルロン酸が発生。
・大腿四頭筋の強化
・インソール
(施術例)
・脛骨や半月板の調整
・ポンピング
・膝窩筋などの調整
・骨盤の矯正
・リーンバック・・・膝関節を広げる
・階段の昇降時に痛みのある人
⇒屈曲時の外側広筋の後方移動に制限
⇒膝蓋骨の外方変位
・外方不安定性に対して
⇒膝の完全伸展による側方搖動性防止機能を活かす~O脚に対してのLCLは重要

半月板サブラクゼーション
・変形性膝関節症での半月板サブラクゼーションはよくある。特に内側。
⇒関節スペースの減少とその程度は連動
・初期の関節スペースの減少は、関節軟骨の摩耗より、半月板の問題?
・30代ぐらいで、膝におかしな痛みの出るケース
内側半月板:OAで5.1mm(±3.2)
外側半月板:OAで0.8mm(±2.1)

【タナ症候群】・・・膝の皿の内側上方に痛み
・15~25歳の女性に多い。
・膝障害の3パーセント未満と言われている。
・滑膜ひだ(タナ)が運動時に膝関節に挟み込む
~違和感や引っ掛かり感
~ひざ屈曲時にコクンのクリック音
~安静時痛
・大腿四頭筋の過緊張がある。
・生まれつき滑膜ひだの大きい人に起こりやす症状。
・膝蓋骨を上から押すと痛み
・鑑別検査:プライカテスト

(対処方法)
・テーピング
・大腿四頭筋の調整
・スポーツ禁止
(病院で)
~ステロイド注射
~関節鏡手術・・・痛みが取れても膝の前面あたりに嫌な痛みの残ることがある

伏在神経絞扼症候群・・・膝の内側などが痛い
・階段を下りる、立ち上がる時、しゃがむ時などに痛み。
・内転筋管(ハンター管)で、伏在神経が圧迫を受ける。
(施術)
・内転筋の施術
・伏在神経のマニピュレーション

半月板のインピンジメント
・膝を伸ばすと、膝蓋骨の奥が痛い
・整形外科で診断がつきにくい?
・筋トレをするほど症状が悪化する可能性
・膝蓋下脂肪体・・・内外側半月板の前方と膝蓋腱をつなぐ
⇒膝伸展時に膝蓋腱に引かれて半月板が前方に動く機能に障害
⇒膝蓋骨が低位、外側が後方へ傾斜~半月板前方に圧痛
(アプローチ方法)
・脂肪体のリリース

膝蓋大腿部痛症候群
・ランニングやスクワット、ジャンプ時の膝前部痛
(原因)
・膝蓋高位症
・距骨下関節の過剰回内
・捻挫歴

(鑑別診断)
・膝蓋靭帯炎、半月板損傷、タナ障害、脂肪体炎

近位脛腓関節の障害
・膝関節外側の痛み
・捻挫歴、膝の打撲歴
・足関節背屈での腓骨上方・外旋、底屈での下方・内旋に障害

ノートと考察・・・各種情報のまとめと考察

○このコーナーは、考察や各種情報をノートとして不定期に書き加えているものです。
○私自身の記憶の整理用のノートですので、考えるヒント程度にお読みください。
○「~だ」のような断定的な表現もありますが、あくまでもここに書いているのは考え方の一例に過ぎません。
○より良い情報が見つかるたびに、訂正や追加を加えます。
○疑問点などのご指摘をくださる方があれば幸いです。

股関節痛
股関節の動き方の検査、関連する筋肉の検査などを行い、痛みの原因を探す必要があります。

1 関節周囲の筋肉や靱帯の痛み
例:捻挫、肉離れ、筋肉のトリガーポイント、股関節の可動域の異常
2 骨の表面の膜(骨膜)
例:骨折、骨の炎症
3 関節包が広がって痛みが出る
例:関節炎 関節に関節液がたまる(滑膜炎)

解剖学
股関節は、寛骨臼と大腿骨頭からなる関節部分が球形の関節であり、体重などがかかる荷重関節でもあります。
大腿骨頭は半球を超える球形で、寛骨臼は深く大腿骨頭を収納するように形作られています。DSCF2768.JPG股関節・・・大腿骨頭と寛骨臼からなる関節です。

検査(整形学検査)・・・パトリックテスト、アンビルテスト、トレンデンブルグテストなど

X線
・臼蓋が形成されているかどうか・・・臼蓋形成不全の有無
・大腿骨頭と臼蓋の間隙について・・・重なって見える場合は重症
・シェントン線などがスムーズなラインを描くかどうか・・・大腿骨頭の変形の有無、臼蓋形成不全について
・大腿骨頭の変形・・・骨端すべり症、大腿骨頭壊死などの有無

股関節痛の様々な原因
1:股関節の内部の異常
・股関節のインピンジメント(FAI)・・・カム型、ピンサー型
・関節唇の損傷
・遊離体による痛み
・輪状靭帯の損傷  など
2:股関節外部の問題
・腸腰筋腱炎
・小中殿筋腱炎
・腸脛靭帯炎
・大転子滑液包炎
・梨状筋症候群
・内転筋の肉離れ
・疲労骨折 剥離骨折(坐骨結節など)
・鼠径ヘルニア
3:その他
・恥骨結合炎、スポーツヘルニア ⇒鼠径部痛症候群
※MRIで恥骨高輝度所見が見られても、そこが痛みの原因でないケースもある。

各種症状について)

周辺の筋拘縮でどのような痛みが出るか
(中殿筋)
過度の歩行やランニング、長時間の立ち仕事などが原因。
痛い側を下にして寝ることが出来ない。
坐骨神経痛のような痛み、股関節の疼痛が出る。

(小殿筋)
小殿筋前部線維緊張では、大腿外側痛が生じ、小殿筋後部線維緊張では大腿後側痛が生じる。

(長内転筋)
乗馬などによる筋肉の酷使などが原因で発生。
鼠径部痛として感じられる。
脚が外に開きにくい。
変形性股関節症と間違えられることもある。

(恥骨筋)
体操や乗馬などによる筋肉の酷使が原因。あるいは、脚を組む習慣などによる長時間の筋肉の短縮。
鼠径部の深部の鈍痛を引き起こす。
変形性股関節症と間違えられることもある。

(腸腰筋)
過度のランニングやサッカー選手のキックなどが原因になりやすい。
立っているときにつらい。
横になったり、膝をたたんだ状態になったりすると痛みが緩和する。
鼠径部・太もも前面や腰の痛み。

股関節の前面(ソケイ部)の痛みや詰まり感
原因)
大腿骨頭の前方すべり現象
・股関節後方線維の硬縮・・・坐骨大腿靭帯、後方関節包、外旋六筋
・大腿直筋やハムストリングス(ニ関節筋)の問題
・大腿骨頭を制御するための、姿勢保持筋の弱化
アプローチ)
坐骨大腿靭帯・・・内旋で伸張
後方関節包・・・股関節圧迫位にて股関節を屈曲
外旋六筋の拘縮に対して・・・強化と柔軟性アップ

股関節に水がたまる
関節には関節包と呼ばれる袋状の構造があるが、その中には関節液が入っていて関節が滑らかに動くための働きをしている。
その関節液は関節包内にある滑膜組織で作られている。
股関節に何らかの炎症があった場合、この滑膜に刺激が加わり、関節液が正常な範囲の量を超えて大量に作りだされ、関節包内にたまる。
これが股関節に水がたまるという状態で、股関節が熱をもち、腫れてくることもある。
この症状は、股関節の炎症が治まれば自然に減少。
(アプローチ方法)
病院;水をその都度抜く、痛みどめ薬
手技療法;股関節に炎症が起こった原因を探し、可能ならば施術を加える
(注意)
化膿性股関節炎の場合、股関節の激痛みや発熱・腫れがある。
この場合、病院に行く必要がある。

グローインペイン(鼠径周辺部痛)、鼠径部痛症候群
・股関節のスポーツ障害の中では代表的なもので、サッカー選手に多く見られる。
・診断や治療が困難な症状と世界的に認識されている。
・疼痛抑制と安静で一時的に改善するものの、復帰すると直ぐに症状を再発してしまう。

・肉離れ、剥離骨折、疲労骨折、鼠径ヘルニアなどの器質的疾患がある場合とない場合とがある
⇒鼠径周辺部痛とは鼠径周辺部の痛みの総称
⇒器質的疾患がない機能的な痛みのケースは鼠径部痛症候群とも呼ばれる
⇒診断の付かない(器質的疾患のない)鼠径周辺の痛みは、5割程度あると言われている

(器質的疾患のないケースでよくある痛みの場所)・・・自発痛の場所を複数訴えることが多い。運動時痛が多い。
・鼠径部
・内転筋近位
・下腹部
・大腿直筋近位
・睾丸の後ろ
・坐骨
・恥骨結合

(機能的な問題の場合)
腰背部の拘縮、股関節周囲筋の拘縮、股関節外転筋力低下、胸郭~体幹~下肢の連動した動きの協調性不全、骨盤の回旋動作不全などにより、
股関節のスイングに無理な力がかかることによって、恥骨筋等の内転筋群や腸腰筋等が慢性的に炎症を起こしている。
⇒腰痛を伴う場合は、腰痛の治療をすることでこの痛みは消失することがある
⇒股関節周辺の拘縮に対しての施療が有効
⇒体幹~股関節周辺における筋力強化も必要
⇒上半身と下半身の連動性を強化する

(評価の仕方)
・肩甲胸郭関節~体幹~股関節の可動性・安定性・連動性を評価
・骨盤の安定性に重点を置き、インナーユニットと大殿筋と中殿筋の機能低下を重点的に評価
・インナーユニット・大殿筋・中殿筋の機能低下はMMTで評価
(インナーユニットのMMT)
・中殿筋の筋力が低下すると外転筋群による骨盤の支持が出来ないため、股関節内転筋により大腿骨頭を臼蓋に引きつけ、結果的に構造的に弱い内転筋が慢性的にスパズムを起こす。
・大殿筋の筋力が低下すると股関節の伸展位が保持出来ないため、相対的に骨盤が後傾~骨盤が後傾すると大腿骨頭に対する臼蓋の被覆面が減少し不安定になるため、一種の擬似臼蓋として腸腰筋が緊張し、慢性的にスパズムを起こす。
・インナーユニットと大殿筋と中殿筋の機能低下は、トレンデンブルク兆候とMMTで評価する。
・グローインペインを起こした選手の多くが、インナーユニットと大殿筋と中殿筋の機能低下、脊柱起立筋や大腿筋膜張筋や大腿四頭筋の過緊張を有しているケースが多い。
・下位交差性症候群(=インナーユニット、大殿筋、中殿筋が機能低下をおこし、脊柱起立筋、大腿筋膜張筋、大腿四頭筋が機能亢進を起こしているもの)⇒腰椎の障害を始め下肢の様々な障害に影響を及ぼす。

(施術方法)
・股関節の疼痛抑制・・・複合的に起こっている筋(外旋筋など)の拘縮などに対して
・股関節の可動性や安定性に対して・・・股関節内旋制限、股関節の外転筋の筋力など
・下位交差性症候群に対して

(エクササイズ)
・体幹のトレーニング
・股関節とその対側の肩甲帯の連動性

インピンジメント(FAI、関節唇損傷)
・鼠径周辺~大転子周辺の痛み(Cサイン)
・股関節の前側、腸腰筋部の痛み
・股関節屈曲時の内外側の痛み
・運動時痛ではなく日常生活での痛みを訴える
・10分ほど歩くと痛み
・座ってから立ち上がる時に痛み
・片脚で立つと痛み
・片側性。外傷後に起きやすい。
・若年層に多い
・肩甲帯・胸郭~腰椎・骨盤~体幹の機能低下⇒股関節の異常
(テスト)
・アンテリアインピンジメントテスト・・・股関節90°屈曲、内転、内旋での痛み、屈曲を深くしてつまり感
・トレンデンブルグ徴候
・ポジティブスタンディングサイン・・・遊脚側に痛み(鼠径部痛症候群)、支持脚側に痛み(恥骨下枝疲労骨折)
・関節唇圧迫で痛み
(アプローチ方法)

腸恥包炎(腸腰筋腱炎)
□運動時にソ径部(股の付け根の前面)の痛みと、場合によっては骨や腱がずれたような音を生じます。
滑液包の炎症が悪化するとソ径部に顕著な腫れなどがみられ、痛みは安静時にも強く感じます。
■当院では、関連する筋肉の調整と股関節の矯正を行います。

変形性股関節症
股関節の軟骨がすり減って、股関節周辺に痛みをきたす

(症状)
・疼痛(とうつう)
・可動域制限や関節の拘縮(こうしゅく)
・筋力低下や筋萎縮(いしゅく)
・脚長差
・跛行(はこう;足を引きずって歩く)
・その他の関節痛や脊椎疾患の発生

○股関節周辺から大腿部にかけて、あるいは膝まで痛みが広く出る場合もある。
 その場合、坐骨神経痛や大腿神経痛と間違えやすいかもしれない。
初期・・・長く歩いた後などに、股間節や太ももなどに鈍痛が出る。いすから立ち上がったりする時に痛み(始動時痛)。
中期・・・休憩なしには歩けない。症状が進むと持続性となる。
後期・・・夜間や安静時にも痛み。レントゲンで関節裂隙が1~2ミリ以下になっている。

○股関節の動きが悪くなる。進行すると、関節の拘縮(関節が動かなくなる)が起こる。
・屈曲制限・・・足が曲げにくくなる→爪切りや靴下をはくことが難しくなる
・外転制限・・・股を外側に開きにくくなる

○筋力低下・・・太ももの前にある大腿四頭筋やお尻の外側にある中殿筋などに起こる。
 筋萎縮・・・筋力の低下が続けば、筋肉がやせ細る。ふともも中央あたりを触って左右比べると、痛みのある側が細くなっている。

○脚長差・・・関節破壊が進行してくると、痛みのある側の脚が短くなる。脱臼位では、4cmぐらい短くなる。
 こういった場合、痛みのない側の脚が相対的に長くなるので、膝を曲げて歩かなければならなくなり、こちら側に膝痛の発生することがある。

○跛行・・・痛い方の足をかばって歩こうとしたり、中殿筋などの筋力が衰えると痛い方の足をついたときに身体が傾くため、肩を揺らして足を引きずるような歩き方になる。
※トレンデレンブルグ徴候・・・歩行時の立脚期に体幹が支持脚方向に側屈する(遊脚側に骨盤が下がる)。

○膝痛や腰痛などの発生・・・症状の進行により、他の関節や腰椎などに負担がかかる。その結果、腰痛や膝痛が発生。

(X線)
正常側であれば、大腿骨頭は丸く球形で、関節裂隙(れつげき;臼蓋と大腿骨頭の隙間)が4~5mm空いている。
しかし、変形性の股関節症が進むと以下のような状態になってくる。
・臼蓋と大腿骨頭の関節裂隙の消失
・骨棘(こつきょく)・・・受け皿である臼蓋側の骨の端が変形して、外側へ張り出す。
・骨硬化・・・レントゲンで骨が白く見える。
・骨囊胞(のうほう、ボーンシスト)・・・骨の数か所に穴が空く。
・大腿骨頭の扁平化・・・大腿骨頭の変形による扁平化がおこる。
・廃用性骨萎縮・・・大腿骨の骨の太さが細くなる。カルシウムが喪失して、レントゲンで大腿骨が黒く見える。

(改善方法)
・インナーマッスルとアウターマッスルに対するアプローチ
・骨盤の矯正
・仙腸関節の矯正
・股関節の靭帯への施術
・関節包内の還流を促すパンプ

(自宅での対処方法)
病期を進ませることを避ける必要がある。
股関節に対する負担を減らすため、減量、杖の使用、また重い物を持っての長時間の歩行は避ける。
股関節の周囲の筋肉(おもに中殿筋)の強化のための運動、水泳(プール歩行)などを行う。

考察)
・股関節の軟骨は再生されないと言われてきたが、最近の研究では再生された例をちらほら聞く。
そのうちの一つに、股関節に微振動を長時間加えて、軟骨が再生したものがある。
これは、自宅エクササイズに取り入れることが可能。

・痛みのある側は、腸骨のPI変位が多い?
これは、屈曲位での骨頭被覆が大きいのと関係があるか。
つまり、AS変位側は比較的股関節が安定する。

大腿部の痛み

大腿部の痛み
・スポーツによる大腿部(太もも)の痛みが多い。この場合、関連する筋肉や股関節・骨盤の調整などで多くは解決する。
・神経の圧迫による神経痛もある。

大腿神経痛
□原因
・第2・3腰椎間のL3神経根および第3・4腰椎間のL4神経根の障害。椎間板ヘルニアや変形性脊椎症などが考えられる。
・大腿神経は、股関節の前部では大腰筋中を走行するが、この大腰筋の緊張で大腿神経痛様の障害が出るケース。
・妊婦のようにソ経部を圧迫している場合
□症状
・痛みやしびれの位置は、大腿前側や外側など
・股関節の屈曲、膝関節の伸展。大腿が挙がりにくくなることもある
■当院では
・外側大腿皮神経などの施術
・関連する筋肉や骨格の調整

【病院での検査が必要な場合】
□内科的原因で脚がしびれることがある。・・・糖尿病(両側性の痛み)、子宮筋腫(生理周期で痛みが増減する)
□「むずむず脚症候群」原因として考えられること・・・カフェインやアルコールの取り過ぎ、鉄分不足による貧血(ドーパミン障害)、葉酸不足、甲状腺の症状、腎不全、抗うつ薬など

.DSCF2770.JPG足に骨は、膝や腰にまで影響を及ぼします。
【足の痛み】
(当院での主な施療)
・足の骨のズレを矯正・・・腓骨、踵骨、距骨、舟状骨、立方骨など
・関連する筋肉・靭帯など軟部組織の施術・・・後脛骨筋、長短腓骨筋、前距腓靭帯、踵腓靭帯、後距腓靭帯、屈筋・伸筋支帯、ヒラメ筋、前脛骨筋、長母趾屈筋、長趾伸筋、足底腱膜など
・末梢神経の施術・・・脛骨神経、内外側足底神経
・電気機器を適宜使用

足の捻挫・・・足関節捻挫、リスフラン関節捻挫、ショパール関節捻

【足関節捻挫】・・・初期段階の施療の仕方で選手生命が左右される
(症状)
・足関節(足首)の捻挫の多くは、足首を内側に捻って生じます。
・足首の外側の靭帯(前距腓靱帯)が損傷します。
・外くるぶし(外果)の前や下に痛みが出て、腫れます。
・外くるぶしの前や下を押すと痛みます。
(原因)
スポーツや歩いていて段差を踏み外した時などに、足首に無理な外力がかかり靭帯や関節包を損傷する
(損傷の程度)
1度(軽度)・・・25パーセント以内の靭帯繊維の損傷や軽い伸張
2度(中度)・・・25~75%の靭帯繊維の断裂。足首が大きくはれ、歩行が困難。
3度捻(重度)・・・靭帯の完全断裂。足首が著しくはれ、痛みのため足を動かせない。
(施術)
・手技療法では、1度または2度の損傷を扱います。(3度は手術適応)
・ギプス固定が取れた後の回復を早める施術を行います。
→固定によって生じた組織のこわばり(萎縮)の取り除く必要があります。
・距骨や踵骨、腓骨、ショパール関節などは、捻挫の衝撃でズレを生じていることがありますので、それらを調整します。
・腱鞘などに癒着が生じますので、必要な施療を行います。
・捻挫の痛みがなかなか取れない方は、骨格のズレや軟部組織の癒着などが残っています。
(自宅で)
・急性期はアイシングと安静
・足首や足指のエクササイズ
・ストレッチ
・カフレイズ
(捻挫を繰り返さないために)
・足の捻挫は、ほとんど足関節の底屈位で受傷するので、足関節の背屈位(足関節の側方安定性の高い状態)で動作しやすいように調整。
・立方骨と第5中足骨間の不安定性のある場合・・・短腓骨筋・小趾外転筋のエクササイズ
・胸郭の動きが悪い~呼吸の浅い場合・・・胸郭に動きを付ける調整
(参考)
・ウェーバー骨折・・・脛腓靭帯まわりでの骨折。胸がむかむかすることがある。
・前脛腓靭帯の遠位線維束と距骨の前内方へのズレ・・・インピンジが生じ足首の背屈運動が制限されます。

【リスフラン関節捻挫、ショパール関節捻挫】
(症状)
・足を内反して、足の甲が痛む・・・リスフラン靭帯の損傷
・重症の場合は、外側靭帯の損傷もあり病院でギブス固定などが必要です。
(施術)
・関連する骨格や筋肉などに対する施術
・電気機器その他

【足底腱膜炎】・・・ランナーに多い
(症状)
・走る・歩くで、つま先に体重が移る時に足底(かかと付近など)に痛み
・痛みの出る場所・・・足底腱膜と踵骨の付着部、足底腱膜の中央内側、中足骨頭部
(原因)
①ランニングやジャンプの繰り返しで、足底腱膜に過度の伸長ストレスが加わって生じる
②足底腱膜の緊張の低下によって、踵骨付着部に荷重応力が集中している
■施術・・・足底腱膜にかかる牽引力の軽減と踵骨付着部にかかる荷重応力の分散を行う
・足の骨格矯正
・関連する筋・腱の調整
・電気施術
・その他・・・靴に入れるアーチサポートも有効です
(自宅で)
・足底腱膜のストレッチ・・・足底腱膜にかかる牽引力の減少を行う
・アキレス腱のストレッチ・・・アキレス腱が硬いと、踵骨が後上方にズレて、結果として足底腱膜はさらに引き伸ばされる
・足底腱膜の緊張低下の場合は、短趾屈筋のエクササイズ
(参考)
・足底腱膜の踵骨付着部は、線維軟骨性付着部・・・ここに強い牽引力がかかって損傷が生じる
ウィンドラス機構・・・歩いて足を後ろに蹴りだすときには、足底腱膜が緊張し、前足部の剛性を高める
・足底腱膜炎に合併する踵骨棘は、最近では足底腱膜による牽引力が原因というより、むしろ荷重応力の分散のために生じると考えられている

【シンスプリント】・・・中高生のスポーツ障害で最も多い症状のひとつ
(症状)
①すね(脛骨)の内側で下3分の1から中央あたりに痛みが出る。
②すねの外側上方で痛みが出る。
□繰り返しのランニングやジャンプを過度に行った場合に発症しやすい障害です。
□16,7歳の女性に多い。
□重症化すると腫れが出てきます。もっと重症化すると疲労骨折を起こします。
■当院の施術例
・足の骨格矯正
・テーピング
・関連する筋肉の調整
・電気施術

【足根管症候群】
□足底にしびれや痛みが出ます。
■当院の施術例
・骨格矯正
・テーピング
・電気施術

【前足根管症候群】・・・女性や長時間正座をする人に多い
□マラソンランナー、ハイヒールを履く人、靴ひもをきつく結ぶ人もなりやすいです。
■当院の施術例
・足の骨格矯正
・電気施術

【(有痛性)外脛骨】・・・土踏まずの上の骨に痛み、偏平足の人はなりやすい
□足の内側の骨が痛みます。ostibialeext.jpg内踝(内くるぶし)の下方に、骨のふくらみが出来ています。
□バスケットや陸上をしている中学生や高校生の5人に1人ぐらいに、発症の可能性があります。
□外脛骨とは、足の内側にある過剰な骨(または種子骨)一つです。
15~20%ぐらいの人にあり、痛みなどがなければ問題ありません。
しかし、痛みが出てきた場合には、なんらかの対処が必要で、この場合 有痛性外脛骨と言います。
■施術
・舟状骨などの矯正・・・足のアーチの低下を改善させます
・ドーナッツ型パットを製作・・・運動の際に着用してもらいます。あまり痛みが出ないようになります。

【シーバー病(セーバー病、踵骨骨端症)】
Ⅹ線で見ると、子供の踵には骨端核と呼ばれる丸い小さな分裂した骨があります。
しかし、実際には骨端核の周りは軟骨成分があるのでレントゲンに写っていないだけです。
15~16歳になると踵の骨として癒合しますが、それまでにスポーツなどで繰り返し踵部分に引っ張る力が加わると骨がはがれてしまいます。
【改善方法】
関連する筋骨格の調整

【モートン病】
□足の中指、薬指の付け根の間のしびれや痛み。足の裏の、中指、薬指付け根付近に痛みがあり、指まで痛みやしびれが広がります。
□足底趾神経の絞扼障害です。
□つま先で立つと痛い
□原因:合わない靴の問題、足の構造で重要な横アーチの低下、側に体重のかかるような立ち方や歩き方

【中足骨骨頭部痛】
□関節や腱から発生するガングリオンと呼ばれる袋があります。
中には、ゼリーの様なものが詰まっていますが、神経を圧迫することがあります。
あるいは、ハイヒールを履いているとこの神経が引き伸ばされて中足骨の間の靱帯に押し付けられて障害を受けます。
□足の裏の神経は、内側足底神経と外側足底神経に分かれて足の裏に分布します。
足の人さし指と中指の間では、この神経は再度合わさって中足骨の間を通ります。
この神経は、足の人さし指と中指の間の狭い範囲の皮膚に分布するので奇妙なシビレを起こします。

【槌趾(ついし、ハンマートゥ)、鷲爪趾(クロウトゥ)】
(予防)
・足の指に負担のかかるヒールのある靴を出来るだけ履かない
・足の指が固定されず、他の部分は足にぴったりする靴を選ぶ
・子供の場合、親が気をつけて靴のサイズを変えてあげる。
(原因)
・靴の不適切
・足底方形筋の硬縮による長趾屈筋腱の過剰牽引による足趾の屈曲