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栄養療法について

しん研良院では、分子栄養学(オーソモレキュラー)や機能性医学、カイロプラクティック栄養学に基づいた栄養療法を行っております。
これにより、体の中から体を良くすることが出来ています。

うつやパニックなどの精神疾患系から、PMSや整理周期に伴う頭痛腰痛などの婦人科系疾患、慢性疲労やこどもの不登校、原因のよく分からない手のこわばりや脚のしびれ・ムズムズ、腰痛肩こりなどにいたるまで、さまざまな体調不良や痛みの改善を行っています。

カイロプラクティックの手技によるアプローチだけでなく、栄養(生化学)の面からの考察もないと本当の健康を目指すことはできません。
なぜなら、私たちの体は植物のように光合成できず、食べたものからできているからです。

ただ、ネットや各種書籍から得られる情報は断片的、部分的なもので、個別に最適な答えを見つけるのはとても困難です。
腸内環境ひとつとっても、十人十色でなんの腸内細菌が多くて、何が少ないか全く異なります。
ミネラルやビタミンも遺伝やストレスなど様々な状況で、個別にみていかないと、サプリメントを摂っても全く効かなかったり、余計に症状が悪化したりする可能性があります。

【症状から推測できる原因要素】

『炎症体質』

□ストレスが強い 

□魚より肉を好む

□外食が多い  □太っている  □タバコを吸う

□胃腸の調子が悪い~胃痛、胸焼け、便秘、下痢

□アトピーがある

□虫歯、歯周病がある(あった)

□睡眠不足である

□日に当たらないことが多い

□脂肪肝がある(肝臓の血液データで、AST<ALT)

□ぽかんと口を開けている(口呼吸している)

□喉の奥の痛み、後鼻漏、首肩こり、頭痛、耳閉感

□おなかのガスがたまりやすい(腹部膨満感がある)

■血液データ参照値
血小板…20万以上
CRP…0.5以上
血清鉄(Fe)が50以下かつフェリチンが30以上の場合
フェリチンが100以上の場合




『うつ体質』

□寝つきがよくない

□夜中に起きることがある

□以前に比べてやる気が出ない

□悲しいと感じるときがある

□集中力が落ちた

□死についてよく考える

□いろいろなことに興味を持てなくなった

□疲れやすい


■血液データ参照値
〇好塩基球数70以上(低メチレーション)または30以下(高メチレーション)
※好塩基球数=白血球×好塩基球率Baso

〇以下のピロール体質の所見
・AST-ALTが2以上、かつ両方が20以下
・亜鉛90以下で銅110以上




『腸内環境異常』

□抗生剤をよく使う

□便秘気味(毎日便が出ない)

□黄褐色でバナナ型の便が出ない

□便が臭い

□便に粘液が混じる

□週2回以上下痢をする

□腹部膨満感がある・・食後などにお腹が張る

□ストレスがあると消化器系が不調におちいる

□アルコール類をよく飲む

□タバコや香水のにおいに敏感

□気分が不安定である

□寝ても疲れが取れない

□小麦製品、お菓子、清涼飲料が多い

□水虫がある

□カンジダになりやすい

□食後に腹痛がある

□原因の分からないめまい、動悸(どうき)がある

□食物アレルギーがある




『消化不良』

□胃もたれがある

□胸焼けがある

□げっぷが出る

□よく頭痛を起こす

□食後に関節や筋肉が痛む

□口臭がある

□胃薬をよく飲む

□食後不快な味が口に残る

□少し食べただけで満腹になる

□便に未消化物が残っている

□あぶらものを食べるとおなかを下す

□体重管理が難しい

□多くの食品にアレルギーがあったり敏感だったりする

□ガスがたまったり、膨満感が出たりする

□血糖値や血圧が高い

□腎臓結石がある





『解毒力低下』

□強い疲労感がある

□慢性の頭痛がある

□強いイラつきがある

□集中力が低下した

□人格が変わったといわれる

□夜間頻尿がある

□記憶障害がある

□突然怒りがこみあげてくる

□優柔不断である

□マグロなど大型魚をよく食べる

□理由なく突然腹痛がおこる

□暖かい日でも冷えを感じる

□手足のしびれがある

□香水やたばこの煙に過敏な反応

□カフェインやアルコールに過敏な反応

□しつこい耳鳴がある

□手足にチクチク感がある

□原因不明の筋肉痛がある





『エネルギー不足』

□説明のつかない疲労感が常にある

□8時間睡眠では足りない

□やる気が起きない、元気が出ない

□甘いものが欲しくなる

□階段をのぼると疲れ、息切れがする

□少し無理をすると次の日動けない

□貧血があり献血を断られる

□集中して考えられなくなった

□運動をしても爽快な気分にならず疲れる

□無理をすると次の日に動けない

■血液データ参照値
・AST-ALTが2以上、かつ両方が20以下
・フェリチン…30以下
・間接ビリルビン…0.6以上
・尿酸…4.0以下




『慢性上咽頭炎』

□いつも口を開けている

□口呼吸をしている

□朝起きたときにのどが痛い(乾いている)

□声のかすれや鼻声がある

□風邪をひきやすい

□慢性の咳、むせこむ

□耳閉感…耳のつまり感

□後鼻漏がある

□喉や鼻の奥が気持ち悪い(違和感がある)

□なかなか治らない首の痛みや違和感

□微熱がある

□めまい、ふらつき

□頭痛、肩こり、顔の痛み

□アレルギー性鼻炎に伴う自立神経失調症




『甲状腺機能低下』

□基礎体温が36.5度以下、冷え性

□抜け毛が増えた  □皮膚ががさがさ乾燥している

□声がかすれる(嗄声:させい)、声が低くなる

□圧迫してもへこまない足やまぶたのむくみ(粘液水腫)

□なにごとにもやる気をなくしてしまう(抑うつ症状)

□忘れっぽくなった、覚えづらくなった(認知機能の低下)

□食欲が減るのに体重が増える   □月経異常

□脈がゆっくりになる(徐脈) 



□いつもより疲れやすくなった(易疲労感:いひろうかん)




『SIBO(小腸内細菌異常増殖症)』  

□食後に腹部膨満感がある

□便秘や軟便(下痢)がある

□胃薬(胃酸抑制剤)をよく使用する

□ガスがよく出る

□食後よくげっぷが出る

□不安、うつ、質の悪い睡眠/不眠、気分のむらおよびイライラ感などがある

□ストレスを日々強く感じている

□乳糖不耐症がある(牛乳を飲むとゴロゴロする)

□次の診断を受けたことがある

・セリアック病 ・甲状腺機能低下症 

・過敏性腸症候群(IBS) ・ピロリ菌感染症

・IBD(潰瘍性大腸炎またはクローン病)

・酒さ/ニキビ、・糖尿病 ・慢性疲労症候群 

・線維筋痛症・ムズムズ脚症候群 ・肝硬変





『腸カンジタ』

□抗生物質を長期間、または繰り返し使用したことがある

□副鼻腔、耳、気管支、肺、尿道炎などに繰り返しかかった

□倦怠感(けんたいかん)や昼間の眠気がある

□生理痛が強い

□甘いものがほしくなる

□化学物質化敏症(タバコの煙、香水など)がある

□短期記憶障害、思考の妨げがある

□ピルやステロイドを長期間飲んでいる

□食べ物のアレルギーがある

□腹部膨満感が強い。下腹部が異常に出ている

□水虫など、爪や肌に慢性の真菌感染症がある

□糖尿病か低血糖症である

□耳、肌、髪、膣、肛門が痒い

□頭に霧のかかったような症状がある

□慢性的な頭痛がある

【ビタミンの欠乏症や過剰症について】
ビタミン名
主な働き、欠乏によって生じる症状 ●過剰によって生じる症状
_____________________________

ビタミンA(レチノールなど)
●ステロイドホルモンの仲間。遺伝子発現の制御を行う ●欠乏で異常角化~ドライアイ、アトピー ●成長促進 ●細胞分裂の多いところに作用(胃腸粘膜、口腔内、生殖器) 
〇合成レチノイン酸は胎児の奇形


ビタミンD
●免疫~花粉症から免疫系疾患まで関連する、副甲状腺機能亢進症 ●カルシウム代謝異常~骨粗しょう症、くる病、骨軟化症  
※高齢者、有色人種、日に当たらない人で不足
 〇高カルシウム血症


ビタミンK
●出血傾向


ビタミンE
●酸素必要量を減らす ●血栓を溶かす~心血管系疾患への効果 ●脂質への抗酸化~アンチエイジング


ビタミンB1(チアミン)
●初期欠乏で疲労感、体重減少、食欲不振。その後消化器症状や神経学的徴候(チクチク感)
●糖質利用障害、血糖値↑ ※アルコールはB1の吸収・代謝を阻害 ●脚気


ビタミンB2(リボフラビン)
●粘膜機能維持~舌炎、口角炎、皮膚炎 ※酸化還元酵素の補酵素(特に脂質代謝に関連)、グルタチオン還元酵素として働く※尿を蛍光色(B2の色)にする 
●甲状腺機能、てんかんとの関連


ビタミンB6(ピリドキシン、ピリドキサル、ピリドキサミン)
●食欲不振、倦怠、末梢神経障害 ●発達障害や精神疾患系~ピロール尿症でのB6/亜鉛欠乏、ドーパミン代謝↓、GABA↓、セロトニン↓ ●月経前の緊張、つわりの軽減、●シュウ酸塩合成↓の作用があり結石予防
※アミノ基転移反応(AST,ALTの関与)の補酵素  
〇キノリン酸増加


ビタミンB12(コバラミン)
●欠乏で赤血球の肥大~巨赤芽球性貧血 ●菜食主義者で欠乏 ●むずむず脚、四肢しびれ~ミエリン脂質のメチル化障害⇒脱髄、高ホモシステイン~脳梗塞、血栓症の危険因子●精神疾患系の患者で葉酸とともに血中濃度低下


ビタミンB3(ナイアシン)
●ベラグラ(皮膚炎、下痢、認知症)●ドーパミン量減少⇒統合失調症メチレーション亢進タイプに有効
●高脂血症(HDLを上げ、LDLを下げる)、頭痛、エリテマトーデス アルコール依存~多飲で需要亢進


葉酸
●欠乏で赤血球の肥大~巨赤芽球性貧血 ●精神疾患系の治療において過剰なドーパミンの再取り込み促進の働き。    
●DNA合成、神経の発達~流産、二分脊椎症(妊娠3週頃の神経管形成↓)


ビオチン
●脂漏性皮膚炎、舌炎


ビタミンC(アスコルビン酸)
●コラーゲンの生成~結合組織の異常(歯肉炎、内出血、椎間板ヘルニア)
●欠乏で感染症↑~風邪など
●コレステロールの可溶性●心臓病
●ヒスタミンの破壊~アレルギー↓●副腎や肝臓、眼球に局在

【ミネラルの欠乏症や過剰症について】
ミネラル名
●主な働き、欠乏によって生じる症状 ●過剰によって生じる症状
___________________________
亜鉛:Zn(Zink)
●免疫に関するT細胞、好中球、マクロファージを活性化
●味覚・嗅覚障害●細胞分裂に関与~妊娠時や手術後、創傷・火傷の治癒時に必要/欠乏で爪や髪の成長遅延、脱毛
●インスリンの核~糖尿病 ●亜鉛要求性酵素のALP低値⇒痛み過敏
●重金属の解毒作用~亜鉛メタロチオネイン、肝臓 
●Ⅰ型アレルギー(花粉症、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、気管支喘息)
●海馬や大脳皮質などで高濃度~アルツハイマー型認知症、てんかん、記憶力低下、怒りっぽい、幻覚、幻聴、暴力 


銅:Cu
●ヘモグロビンの形成 〇妊娠でセルロプラスミン(銅の運搬タンパク)が増加⇒不安感や抑うつ、妊娠中毒症
〇精神疾患系…幻覚、幻聴、気分の変動、暴力性


マグネシウム:Mg
●酵素の活性化に関わる。脳と心臓に多い。ATP産生、DNA/RNA産生で重要
●Caをコントロールし、不足すると細胞が収縮過剰⇒肩こり、頭痛、気管支喘息、不整脈、高血圧、便秘、けいれん 
※不足の背景に薬剤の副作用、下痢、高Ca血症、アルコール多飲、低K血症、吸収障害
●グルタミン酸受容体を抑制⇒精神不安定の改善
●ADHD児の多動性を軽減●糖尿病、骨粗しょう症


カルシウム:Ca
●筋収縮、血栓形成、神経の興奮伝達、細胞膜透過性の制御、酵素活性、PHの調整
〇心筋を動かすために血中Ca濃度を保っている~代償的に脱灰亢進などの代謝異常が起こる
〇酸性環境を中和するアルカリとして働き、骨や歯を脱灰(Caが溶け出す)⇒脱灰と再石灰化のアンバランス~異所性石灰化(余ったCaの局在異常)⇒歯石、骨隆起、動脈硬化、結石、五十肩


鉄:Fe
●大半はヘモグロビン、残りは骨髄や脾臓にある●鉄欠乏貧血の女性が多い~酸素運搬能力↓⇒ミトコンドリア障害~疲労、うつ症状 
●胎児、成長期、アスリート、女性に重要 
〇過剰は排出困難 


マンガン:Mn
●成長障害、糖尿病様の代謝異常、けいれん、てんかん
●抗精神病薬の副作用で欠乏し遅発性ジスキネジア    
〇頭痛、筋肉痛、浮腫、髪の赤色化、(筋萎縮性側索硬化症:ALS?)


セレン:Se
●抗酸化物質、重金属(水銀、ヒ素、カドミウム、銅)に対する抗毒作用、成長促進、抗がん作用

【微量栄養素(ビタミン・ミネラル)について】

●ビタミンC(化学的に、物質的にはアスコルビン酸と呼ばれる)
・体のサビを除く(抗酸化)作用や抗ウィルス作用があります。またタンパク質と鉄とともにコラーゲンを作りますので、肌や軟骨、骨の健全性に関わっています。

・1g(1,000㎎)を1時間おきにとっていくと、ある量でおなかが緩くなってきます。これはビタミンCの作用ですが、その人の腸の許容範囲の上限を意味します。普段使いとしてはその量の60%を目安とします。
ただし、1回につき2g以上摂るのは吸収率から見て経済的でないので、1回につき1g(1,000㎎)で摂るようにします。たとえば、6グラムでおなかがゴロゴロしてくるならば、1日に1gを6回に分けてとります。
風邪を引いた場合は、腸の許容範囲がアップします。風邪を治す目的であれば、1時間おきに1gを9回摂れば風邪症状がかなり治っていきます。

・吸収されなかったビタミンCは腸で乳酸菌などを増やしてくれます。

※長期間継続的に4グラム以上服用する場合は、ビタミンCが体内金属と結びつき酸化することがあるため、ビタミンEのサプリメントとともに摂ってください。

※ビタミンCのサプリメントには、粉末、液状、カプセル、錠剤などのタイプがありますので、好みや効果、値段など総合的に考えて選択されると良いです。値段の安すぎるものは原材料に粗悪なものが含まれている可能性があり、避けた方が良いです。

・アスコルビン酸は、メラノサイト(シミを作る色素細胞)がメラニン(シミの色)を作りだす過程で、複数の段階に作用してメラニンの産生量を抑え、L-システインと同様にメラニン産生の初期に働くチロシナーゼの活性を阻害する。また、メラニンが作られる際にその原料となるドーパを還元してシミを作りにくくする作用がある。アスコルビン酸は、メラニンが作り出されるのを抑制するだけでなく、すでに蓄積されてしまったメラニンに直接作用してそれを分解することでシミを薄くする。

・コラーゲンは、からだのタンパク質の1/3を占めている重要なタンパク質で、細胞と細胞をつなぎ合わせて、骨、皮膚、血管、歯、軟骨など様々なところで使われている。アスコルビン酸が、鉄とともにタンパク質に働きかけてコラーゲンを作るため、ビタミンCの不足は軟骨や骨、皮膚の弱さにつながる。。

・アスコルビン酸は免疫力を高め、日ごろからアスコルビン酸を摂っていると感染症にかかりにくくなったり、かかっても軽くて済む。~多くとっても余剰分が腸に残りウィルスに抵抗してくれる。

・腎臓疾患や、鉄過剰症、グルコース-6-ホスファターゼ欠損症の方は、アスコルビン酸の大量服用を避ける。

・以前では結石リスクが言われていたが、現在ではビタミンCの結石リスクは否定されている。



●ビタミンB群・・・ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ナイアシン、パントテン酸、ビオチン、ビタミンB12、葉酸

・あらゆる酵素の補酵素としてエネルギー代謝に関わっている。体の中で起こる様々な化学反応をスムースに行えるようにする働き。つまり、欠乏するとエネルギーがうまく作れず、疲れやすくなる。

・次のような症状がよくあらわれる場合、ビタミンB群の欠乏を疑います。
寝ても疲れがとれない/日中眠くなる/ 集中力が続かない/肩こりが治らない/口内炎・口角炎ができやすい/風邪を引きやすい/下肢がしびれる/うつ、不安、イライラ

・ビタミンB群はどれかひとつだけでは効果を発揮しにくく、お互い助け合いながら働くため、B群を複合体(Complex:コンプレックス)として一緒に摂ることが望ましい。

・様々な食品に含まれているが、潜在的に欠乏している人が多いと考えられる。

・水溶性なので体に蓄積しない。尿の色が蛍光色になるのはビタミンB2の影響で害はない。

・ナイアシン…アルコール依存、統合失調症、高脂血症、関節炎などで用いることがある
・ビタミンB1(チアミン)…精製された穀物やアルコール多いと不足~糖質利用障害がおこる
・ビタミンB6…発達障害や精神疾患系、光・音などの感覚過敏、つわりなどで用いることがある
・ビタミンB12…欠乏で赤血球の肥大~末梢血液循環不良、むずむず脚、精神疾患系。
・葉酸…妊娠3週ごろの神経管形成に必要。過剰なドーパミン再取り込み促進の働きがある。
・ビオチン…掌蹠膿疱症、湿疹(アトピー性皮膚炎など)、尋常性乾癬、ニキビ、花粉症などと関係



●ビタミンA

・次のような症状がよくあらわれる場合、ビタミンAの欠乏を疑います。
肌が乾燥する/眼が乾燥する(ドライアイ)/ピロリ菌感染/イボやウオノメができやすい/風邪を引きやすい/しわが気になる/夜盲症/ニキビや吹き出物/がん家系である/アトピー性皮膚炎が気になる/子宮内膜症や子宮筋腫がある

・ビタミンAは脂溶性ビタミンで、正常視力、免疫システムおよび細胞分裂(生殖器、胃腸粘膜)に欠かせない。心臓、肺、腎臓やその他の臓器が適切に機能するのを助ける。

・肉魚や乳製品に含まれる既成ビタミンA (レチノール及びそのエステル)と、植物由来のプロビタミンAの2種類がある。食品およびサプリメントに含まれる最も一般的なプロビタミンAは、β-カロテン。

・既成ビタミンA(通常サプリメントか薬剤由来)を過剰に摂取すると、めまい、悪心、頭痛、昏睡を生じることがある。妊婦が既成ビタミンAを過剰摂取すると、出生異常を引き起こす場合があるので、妊娠の可能性のある女性は、高用量ビタミンAサプリメントを摂取すべきではない。

・厚労省のビタミンA安全上限値…成人19歳以上~10,000 IU




●ビタミンD

・働き…骨の形成と成長促進、遺伝子の働きを調節(免疫向上・糖尿病予防・発ガンの抑制)

・ビタミンDの臨床応用…乾癬(ビタミンAとともに)、がん、骨粗しょう症、免疫力向上、花粉症など各種アレルギー、糖尿病、うつ病(特に季節性うつ)、統合失調症、不妊症や流産、小児喘息

・人がビタミンDを得るには食べ物から摂る方法と、日光を浴びて紫外線にビタミンDをつくってもらう方法とがある。

・食べ物由来のビタミンDは、ビタミンD2が植物由来、ビタミンD3が動物由来。

・紫外線の中のUV-B(280~315nm)と呼ばれる光がビタミンDを作ってくれるが、これは服やガラスを通らない。いつも屋内で過ごしたり、外出するときに必ず日焼け止めを塗る人は、いつもビタミンD不足になっているおそれがある。ビタミンD欠乏症は、世界中で約半数の人に認められ、その率は上昇傾向にある。

・厚労省のビタミンD耐容上限量は成人で50μg/日としているが、大部分の健康な人にとって安全な1日のビタミンD3摂取量は、250μg(10,000 IU)と報告されている。
治療として用いる場合は、通常10,000IUやそれ以上のことが多い。



●ビタミンE

・ビタミンEはトコフェロールとトコトリエノールの2つに大別され、それぞれδ、 γ、β、αの4種がある(合計8種類)。国内で販売される商品は、この中の数種しか含まれていないものがほとんど。

・天然(食物由来)のビタミンEは「d-α-トコフェロール」と食品やサプリメントの製品ラベルに記載されます。合成の(人工の)ビタミンEは「dl-α-トコフェロール」と記載されます。天然のビタミンEのほうが合成のそれに比べて効力が高いため、サプリメントは天然のビタミンEを選びます。
抗酸化能力は、天然のビタミンEのd-α-トコフェロールとしているものでないと望めません。

・ビタミンEはビタミンCを一緒に摂ることで、相乗効果が得られます。

・ビタミンEは次の様なケースに必要な栄養素…スポーツ選手、日光を多く浴びる、喫煙者、汚染物質の多い環境いる、ストレスが多い、外食などで脂ものをよくとる

・ビタミンEには酸化防止作用があり、体内でフリーラジカルによるダメージから細胞を守るのを助ける栄養素。フリーラジカルとは、、摂取した食物が体内でエネルギーに変わる時に形成される化合物です。大気中にもタバコの煙や大気汚染、紫外線によって発生したフリーラジカルが存在しています。

・免疫機能を高め、体内に侵入してくる細菌やウイルスを撃退するためにも、ビタミンEは必要です。また、血管拡張を促し、血管内で血液が凝固するのを防ぎます。

・ビタミンEを摂るときは脂質やタンパク質と一緒によく摂ると吸収する。

・吸収を妨げるので、鉄分とビタミンEとは一緒に摂らない。ビタミンEを朝食時に摂り、寝る前に鉄分を摂るなどする。



亜鉛:Zink

(亜鉛の働き)
・免疫に関係しています~マクロファージやナチュラルキラー細胞などを活性化
・細胞分裂に関わります~傷跡の修復(手術後やケガ後の治癒に)、髪の毛や爪の成長
・亜鉛不足がある場合、亜鉛摂取により糖尿病の発症を抑えられる~インスリンの核に亜鉛
・慢性痛や痛み過敏に亜鉛の効くことがある~亜鉛要求性酵素ALP低値で痛み過敏
・重金属の解毒作用~亜鉛は脳から銅や鉛・水銀・カドミウムを排出させる作用がある。これにより、イライラ・怒りっぽい・暴力的・幻覚・幻聴などを防いでいる~肝臓での解毒に亜鉛が必要
・悪性腫瘍では血清亜鉛値が低下しているという報告がある~免疫と亜鉛
・Ⅰ型アレルギーの改善~花粉症、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、気管支喘息
・脳で必要な栄養素~てんかん、アルツハイマー型認知症、記憶力低下などと関係
・味覚障害、嗅覚障害、不妊症、精神疾患(不安、パニック、幻聴、うつ)、拒食症、心筋梗塞、リウマチ、腎不全などとも関係しています。
・尿中に亜鉛とビタミンB6を排出しやすい人~感覚過敏(光、音、におい)、疲労、学習障害

(使用上の注意点)
・空腹時に摂るとおなかが気持ち悪くなるケースがあるため、食事時にとってください。
・亜鉛の摂取上限値は、40mg程度で、食事から8mgとれますので、サプリメントからは15~30mg摂ると良いです。ただし、尿中から排出しやすい人では、50~80㎎摂ることもあります。
・亜鉛は最も効果を感じやすいサプリメントかもしれません。当院のクライアイントの方々でもっとも使われているサプリメントのひとつです。

サプリメント例)
「Thorne Research, ダブルストレングス ジンクピコリネート, 180 ベジキャップス」15㎎や30mg
「Thorne Research, 強度2倍のピコリン酸、植物性カプセル60個」30mg、60粒、約1,900円

・いづれもソーンリサーチ社。
・食事時に1粒。1日1~3回。

「Solgar, ソルガー, ジンクピコリネート, 100錠」22㎎、約900円
・ソルガー社。食事時に1粒。

________________________

●セレン(セレニウム)

・抗酸化物質、水銀やヒ素など重金属に対する抗毒作用、抗がん作用。
・アルコール多飲者は亜鉛とセレンを不足させやすい。
・ビタミンEの再利用を促す。
・心臓と脳の健康に及ぼす酸化ダメージに対して有益とみなされている。



●マグネシウム

・マグネシウムは体内で4番目に多く存在するミネラルで、300種類以上の生化学的反応に関わっている。

・マグネシウムは、カルシウムの体内移動と吸収を制御しているため、不足すると異所性石灰沈着の原因となる…五十肩(石灰沈着)、歯石、骨隆起、骨棘、へバーデン結節など
あるいは、細胞の過剰な収縮を引き起こす…けいれん、頭痛、肩こり、不整脈、便秘、気管支喘息など

サプリメントの例)
「Trace Minerals Research, 低塩メガマグネシウム、400mg、118ml(4液量オンス)」 1,300円
・トーレスミネラルリサーチ社…アメリカで人気のあるミネラルのメーカー。
・米国ユタ州内海産の、 濃縮海水から作っている。
・1日1~4ml(スポイト全量)を目安に、特有の苦みを抑えるためにジュースや食事と一緒にとる。
・まずは1mlから始め、必要に応じて量を増やす。複数回に分けてとると良い。
・一度に多量のマグネシウムを摂ると、お腹がゆるくなることがあります。



●鉄:Fe
・大半はヘモグロビンとして。
・胎児、女性、成長期、アスリートで重要となる。
・貧血の女性が多い~酸素の運搬能力が低下しエネルギー産生が低下~疲労感、うつ、立ちくらみ
・鉄はビタミンEと摂ると吸収阻害するので、サプリメントで摂る場合は寝る前などに摂る。
・鉄は過剰摂取してはいけない。
・腸内環境を整えたうえでサプリメントを使用する。そうでない場合、慢性炎症を悪化させたり、カンジダの増殖を引き起こしやすい。はじめはレバーや赤身肉などの食品から摂るとよい。


精神疾患と栄養療法について・・・
うつ、統合失調症、発達障害、ADHDなど

考え方)
脳内の化学物質のアンバランスによって機能低下が起こっていることが、精神的な不調の原因になっていると考えられています。
たとえば、セロトニンという神経伝達物質が低活性だと「うつ」が引き起こされることになります。
ノルエピネフリンの量が増えすぎると、「不安症」。
ドーパミンの上昇があれば、「統合失調症」。
この神経伝達物質は、モノアミン類を呼ばれるのですが、このような考え方を「モノアミン仮説」といいます。
___________________
例:うつ
セロトニンの不足が原因である場合、セロトニンの材料と補因子を分子栄養学の観点から補います。

神経細胞間の情報を伝える脳の神経伝達物質のひとつセロトニンは、ナイアシン(ビタミンB3)や鉄、葉酸、ビタミンB6などの栄養素が必要です。
セロトニン不足の疑いがあれば、主原料のタンパク質はもちろんそのようなビタミン・ミネラルを食事やサプリメントから十分摂ることが、改善への一歩となります。
ちなみに、病院の薬はセロトニン再取り込み阻害薬などが出されるようです。

このように、分子栄養学的な観点からのアプローチのひとつは、神経伝達物質の正常化です。

そのために次のようなことを行います。

○それぞれの神経伝達物質の量の把握
・セロトニン
・アドレナリン
・ノルアドレナリン
・GABA
・グルタミン酸

○メチレーションの状態の把握

○参加ストレスの状態を把握

○体内の炎症の把握

○腸の状態を把握
・セロトニン産生
・アドレナリン代謝
・腸脳相関

○副腎の状態を把握
・低血糖
・炎症を抑える働き

ただし、セロトニン量がむしろ高いレベルの人もいます。
この場合、薬剤その他でセロトニン量を増やしてしまうと、自殺念慮の出るおそれがあります。

体内のセロトニンの多くは、腸内で作られていますが、血中のセロトニンと脳内のセロトニンとの相関関係については、まだよく分かっていないようです。
実際には、脳内のセロトニン量を決定する因子として、メチレーションの状態をみます。
たとえば、低メチレーションであれば、セロトニンの再取り込み輸送タンパク質が多く作られ、脳内のセロトニンは減ります。
このメチレーションの状態というのは、ある程度までは遺伝子レベルで決まっているようです。
アメリカのウォルシュ博士は、この分野の研究の第一人者で、彼によると
・うつの患者の38%が低メチレーション
・20%が高メチレーション
だということです。

彼によると、血中ヒスタミン濃度とSAMe/SAH比率がその判別の参考になるようです。
低メチル化状態では、SAMe/SAH比率が低くなり、血中ヒスタミンが上昇する。
高メチル化状態では、この逆になる。

○臨床では次のような項目でどちらのタイプかあたりをつけます。

「低メチレーション
・花粉症
・アルコールや薬物への依存
・何度も確認する。完璧主義タイプ。
・競争心が強い
・性欲が強い
・妄想や強迫的な傾向

「高メチレーション」
・不安やパニックがある
・アレルギーがある
・自分より他人を優先してしまう
・ドライアイや口渇がある
・芸術的なセンスがある
・睡眠障害がある
・体を良く動かす。おしゃべり。
___________________
「ウォルシュ博士の「うつ病の生化学タイプの分類」
メチレーションの低下・・・38%→低セロトニンなので、SSRIが効くタイプ
葉酸の欠乏・・・20%→セロトニンやドーパミンが高く、SSRIが効かない
銅の過剰・・・17%→ドーパミン低下でノルエピネフリンが高い
ピロールの異常・・・15%→高度なセロトニン・GABAの低下がある
毒物による影響・・・5%
その他・・・5%

このような生化学レベルでのタイプ分けによって、それぞれに必要な分子栄養学的アプローチを行うことで、神経伝達物質の合成やシナプスの活動性が正常化し、身体や脳の状態がよくなっていきます。

「このアプローチのポイント」
神経伝達物質の合成に必要な栄養素の量を正常化させること
・セロトニンはトリプトファンから合成されるとき、補酵素としてビタミンB6を必要とするので、不足のある人にはこれを補う。
・ドーパミンは2種類のアミノ酸からの生成過程で鉄や葉酸を必要とするため、不足のケースではこれを補う。
・同じようにノルエピネフリンでは、ドーパミンからの生成の時に銅が必要。
・GABAでは、亜鉛やビタミンB6.
これらの栄養素の量は、個人個人の栄養の代謝量や代謝酵素の遺伝子発現などで大きく異なるため、個別に調べていかなければならない。

参考資料)


『発達障害について』
『原始反射の残存』
『中枢神経系の統合不全』

○子どもの問題・・・子どもが最近扱いにくくなった。過敏な反応。反応に乏しい。各種の体の不調。
○大人の問題・・・残存する原始反射~高所恐怖症、人と接するのが苦手、体の不調がとれない

○発達障害・・・生まれつきの脳機能の発達のアンバランスさ・凸凹と、その人が過ごす環境や周囲の人との関わり合いのミスマッチで社会生活に困難が発生する障害のこと。

○「発達障害者支援法」による定義~世界保健機関(WHO)の『ICD-10』(『国際疾病分類』第10版)の基準に準拠
・・・『発達障害』とは、自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害その他これに類する脳機能の障害であってその症状が通常低年齢において発現するものとして政令で定めるものをいう。
・・・てんかんなどの中枢神経系の疾患、脳外傷や脳血管障害の後遺症が、上記の障害を伴うものである場合においても、法の対象とする

○文部科学省(2012年)の調査・・・通常学級に在籍する児童・生徒の中で発達障害の特徴を示す子どもは全体の約6.5%で、約15人に1人の割合となる。
______________
○広汎性発達障害(PDD)・・・コミュニケーションと社会性の困難さを特徴とする障害
広汎性発達障害は、自閉症・アスペルガー症候群・レット障害・小児期崩壊性障害・特定不能の広汎性発達障害を含んだ総称です。

ただし、これまで広汎性発達障害というカテゴリーのもと、アスペルガー症候群、高機能自閉症、早期幼児自閉症、小児自閉症、カナー型自閉症などさまざまな名称で記述されていたものは、2013年に出版されたアメリカ精神医学会の『DSM-5』(『精神疾患の診断・統計マニュアル』第5版)において、「自閉スペクトラム症/自閉症スペクトラム障害」の診断名のもとに統合。

○注意欠陥・多動性障害(AD/HD)・・・年齢的に相応した言動などに不注意・多動・衝動性の症状が複数見られる障害

○学習障害(LD)・・・知的発達には問題はないが「聞く」「話す」「読む」「書く」「計算・推論する」などの特定の能力を要する学習が極端に困難な障害

○知的障害 ・・・知的な発達の遅れがある障害
__________________

○グレーゾーン・・・定型発達と発達障害の間の境界領域を指す俗称。医学的な診断基準を全て満たすわけではないものの発達障害のいくつかの特性を持ち、日常生活を送る上でも困難を抱えている状態であるとき、グレーゾーンと言われることがある。グレーゾーンには、その人の持つ症状や特性の程度やその現れ方が、体調や環境・場面によって左右されるという特徴がある。例えば、学校にいるときは症状が強く出るが、家では比較的症状が弱くなるといったことが起こる。

発達障害の現れ方
1)脳(中枢神経)の機能障害がある→改善の可能性がある
2)乳幼児期に症状が顕在化する
3)症状は進行性ではなく、介入の仕方や発達により変化する
____________________
①発達に凹凸がある(ゆがみ)・・・広汎性発達障害(PDD)、自閉症
・特定できない広汎性発達障害
・自閉症
・アスペルガー症候群(障害)
・小児崩壊性障害

②行動や認知の量・質にかんして、同年齢の子どもの程度を超えている(偏り)・・・注意欠如・多動症(AD・HD)、学習障害(LD
・注意欠如…集中力にむら、忘れ物
・多動…椅子でモジモジ、手足のソワソワ、じっとできない
・衝動性…順番を待てない、他人の邪魔をする
※食生活の乱れのある子どもが多いようです。

③同年代の子どものできる知的活動ができない。達成年齢が遅い。(遅れ)・・・知的障害(MR)
参考図書)
・アプライド キネシオロジー シノプシス (科学新聞社)
・ブレインジムと私  ポール・デニッソン著
・ブレインジム-発達が気になる人の12の体操 (健康双書) 神田誠一郎
人間脳を育てる 動きの発達&原始反射の成長    灰谷孝著
・親こそ最良の医師 (gentle revolution)  グレン ドーマン著
・いのちの輝き―フルフォード博士が語る自然治癒力  フルフォード,ロバート・C.、 ストーン,ジーン著

【カイロプラクティックによるアプローチと可能性】

○まず脳半球の優位性について
・左右脳の優位性は、遺伝的に決定されている。
・発達過程においては、生後3~8年で優位性が決まり、全身で統合される必要がある。

・優位脳の判断は「利き目」「利き耳」「利き手」「利き足」で予測される

参考)
利き耳テスト・・・音叉を近づけてより聞こえやすい方は?
利き足テスト・・・胡坐で上の足は?背中を押されて真っ先に前に出る方の足は?
利き目テスト・・・どこかの一点を筒越しに見る場合、どちらの目に筒をあててのぞく?
利き手テスト・・・ベストハンドテスト
優位脳の判断~利き脳テス

※利き目、聞き耳、利き手、利き足が全て同じ側であれば理想的である。
※学習障害で多いケースとして、利き目が右で利き手左など。


○カイロで考える「神経学的統合不全」について
・神経系と身体の混乱状態のことで、からだの右側と左側の機能不全がある。
・求心性受容器が中枢神経システムの解釈と矛盾した情報を送ることが原因となる。

○神経系の混乱⇒「スイッチング」について
・このような神経系の混乱は「スイッチング」と呼ばれ、検査結果が逆転してしまい、カイロプラクティックの施術がうまく進まない原因となる。
⇒この場合、臨床ではスイッチングの修正を行ってから施術を行う必要性がある

・乳児では2~5ヶ月になるまで左右の脳半球が同期化しない。そのため両目の動きが同期していない。
※何らかの発達過程の影響によって、数十年後も同期化が安定しないケースもある
※大きなストレスを受けたりすることでスイッチング状態に陥ることもある
※発達障害の徒手的アプローチにおいても、このようなことを考慮する。

修正方法)
・KI27兪府と臍への刺激
・その他
※根本的な原因を探して、それを修正する事も必要
______________
クロスパターンについて)
遺伝的に決定されている脳半球の特性は、適切な機能のためにその優位性を全身で統合されなくてはならない。

クロスパターンの施術)

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子宮内~16週・・・反射活動
16週~6か月・・・橋、視覚と聴覚の一側性の活動
6か月~1年・・・中脳、クロスパターン、クロール両側の体を同時に活動させる、直立位への準備をおこなう重要時期
1年~5年・・・初期の大脳皮質の発達、継続的な両側性の発達、歩行
3年~8年・・・左右脳半球の優位性、継続的な神経学的な統合の発達


(参考1) 機能的離断症候群(FDS)について

○半側空間無視や失読症などの離断症候群ではなく、修復可能な機能的離断症候群がある。
・3つの特徴あるパターン・・・「左右半球のどちらかの領域の活動が低下している」「機能が高い側の半球領域の活動レベルが正常の活動レベルに比べて高い」「機能が弱い半球の活動減少と機能が高い側の活動増加。つまり、左右差が大きい」
・正常な脳機能は、通常左右の半球が調和して働くが、脳の左右の機能的なつながりに対する問題などがある状態。
・左右の調和的な脳機能が働いていない場合、片方の機能がオフ状態に陥り、結果として対半球が調和を整えようと強く働く。その状態が長く続くと、左右の脳が機能的に離断された状態になり、言語や非言語などにおいてさまざまな問題が引き起こされる。
・脳の不均衡の特徴・・・頭の傾き、免疫の弱さ、音やにおいの過敏、触られることが苦手、筋トーンの問題、偏食


アプローチの方向性)
弱化側の半球にカイロプラクティック的な刺激を入力する。あるいは五感を刺激したりすることで、抑制を賦活し左右の機能の調和を目指す。
______________________________
(参考2) 左右の脳の働きのトラブル(ヘミスフェリシティー)について

・左右の脳の働きの機能的なバランスがくずれている。片側の脳の機能が低下。
・固有受容器、GTOの刺激~対側皮質へ同側脳幹網様体活性、同側交感神経抑制~こういった部分で左右差が出ている状況
・左右の脳梁ではつねにコミュニケーションをとっているが、左右のバランスが悪くなることで体にさまざまな不調を引き起こす
・以前は、言語と視空間の情報処理について想定されていたが、今は大脳非対称性調節を含むより広い範囲を想定している。
・・・自律神経の非対称性調節、左右非対称の末梢感覚、楽観性と悲観性の感情バランス
・・・認知や注意、学習、感情に対しても関係

※大脳半球は、視床・扁桃体・海馬・大脳基底核・黒質・赤核・尾状核・小脳・脳幹網様体核・末梢神経系という構造の機能的非対称の可能性も含んで考える。
_______________________
ヘミスフェリシティの引き起こす体の機能異常に関して)

・筋骨格系の異常
伸筋群の機能亢進
脊柱内在筋の弱化による不良姿勢~左右の筋肉の柔軟性の偏り
骨盤底筋の弱化、頸椎や腰椎の前弯減少、胸椎の後弯増大、サブラクセーション
前後や左右での重心の動揺
左右の関節の角度差がでるので捻挫や腱鞘炎になりやすい

※バランス感覚が悪くなる為、背骨、首やあごの位置が歪みやすい
※ヘミ側の肩が持ち上がる、頭がそちら側に傾く、足の偏平。でん部の筋肉の左右差、肋骨の左右差などがおきる
⇒首、肩、背中、腰のコリや痛み、顎関節症、不良姿勢が発生する。
※ヘミ側の骨盤の下がり、股関節まわりの硬さ
※片方のつま先だけ外側を向く。巻肩で腕が内ねじれなど。


・自律神経の働きの低下
(起こりやすい症状)
めまいや立ちくらみ、耳鳴り、高血圧、無呼吸症
物がふたつに見える、頭痛、顔面神経痛、、顔や手足、内臓のしびれ、飲み込みにくい、しゃべりにくい、
動悸や不整脈など心拍数や拍動のリズムの変化、背中や胸の痛み、、おなかの不調(下腹部の痛み、下痢や便秘)
うつ、パニック、イライラ、対人恐怖、引きこもりなど

・子どもの発達障害と深い関係がある
⇒ADHDや自閉症、アスペルガーなど

※大脳皮質が未発達⇒反射的な行動や交感神経系の活動をうまく制御できない
⇒衝動的な異常行動、全身のさまざまな症状(過剰な交感神経活動~血流障害、消化不良、知覚過敏)

※自閉症のこどもは異常行動以外にその他の全身症状を併せ持っていることが多い。
たとえば、免疫系の問題(アレルギー症状、食物過敏)や
胃腸障害(消化不良、過敏性腸症候群、リーキーガット症候群など)など。
⇒腸粘膜障壁から未消化のタンパク質が通り抜けて抗原抗体反応が起こりやすい状況になる
~左脳は抗体を活性化させる役割/右脳はそれを抑える役割(免疫機能のコントロール)
⇒左脳の機能低下では感染がおこりやすく、右脳の機能低下ではアレルギーや食物過敏がおこりやすくなる

※自閉症のこどもの右脳と左脳はうまく連絡が取れていない状態になっている

※発達障害のこどもでは、同期しない左右の偏った活動パターンによって心身のアンバランスな状況を作っている。
~左脳と右脳が調和して統合された働きがうまく行われていない部分

※注意の偏向、衝動性、興奮性、多動のでる注意欠陥障害や注意欠陥多動症こどもでは、左右の大脳半球それぞれの特有性(側性化)が不十分になっている
~右脳の発達段階で障害⇒身体感覚↓、バランス機能や運動機能の発達に障害
~左脳の発達段階で障害⇒音を識別する能力や眼球運動の制御がうまくいかない、言語発達や学習能力の低下

__________
検査法)
自律神経系の検査
・血圧(上がっている側の機能低下)
・心拍数(多い方が機能低下)
・眼底鏡を用いた静脈と動脈の太さの比率(VA比率)、酸素飽和度、末梢血管の血流(貫流率)などの測定

目に関する検査
・盲点の大きさ
・寄り目にした時の寄り具合で内直筋の強さをみる
・眼瞼下垂の有無
・瞳孔反射・・・対光反射(反対側の脳をみる)や輻輳反射(同側の脳をみる)
・共同側方注視でのMMT(反対側を調べられる)

口まわりの検査
・舌の筋(舌先の向く側が↓)
・軟口蓋不全の有無
・口蓋垂の位置(下がった側↓)

臭覚の検査

聴覚の検査(反対側を調べられる)

筋力検査
~胸椎●番より上は前面に、下は後面の筋肉が緊張
~同●番より上で背面、下で前面で筋の弱化

※一側が画一的に機能低下しているというより、実際は部分部分で機能低下が混在している状況の方が多いと考えられるので、検査は様々なものを行う。総合的に見て判断する必要がある。
__________
アプローチ)
・前庭器官などを通して神経系に刺激を送る~神経ネットワークの統合性
・機能が低下している神経ネットワークや障害のある神経経路・神経細胞を活性化させる
・脳のトレーニング
・リズミカルな音とともに眼球運動
・四肢で反復運動
・その他省略

(参考3)子どもの発達過程における混乱・妨害要素

次のようなことで、子どもの正常な発達を妨げてしまう恐れがあります。

・いつも同じ側から授乳している・・・いつも授乳の際に片側の手足、目をに制限を加えることになり、両側性の神経機能の発達を妨げる。そのため、授乳の際は左右どちらからも行うようにする。

・離乳食に移行した際に、片手でスプーンの使用を強制する・・・大脳皮質と中脳の発達時期においては両側性の発達を十分に行わせたいが、それが達成される前に片方の側の優位性を強制してしまうことで、子どもの健全な発達を妨害してしまう。

・早く歩かせようとする、歩行器を使う・・・一つの段階の発達が達成されていないのに、次の段階に無理に誘導することで結果的に中枢神経の発達の遅延を起こしてしまう。

・左手利きを右利きに直してしまう・・・生まれつきの左優位性の発達があるのに、社会的な事情を親が考慮してわざわざ右優位に変化させようとするのは、神経学的統合不全を生むことになり、もっと大きな問題を生じさせる結果となる。

原始反射の統合不全

原始反射とは・・・赤ちゃんが使う生まれつき備わっている反射。この反射で外界に対応している。

原始反射の統合不全について・・・原始反射がコントロールされていない状態のこと。そのため、勝手に反応してしまう身体をコントロールすることが難しくなっている。大脳皮質の発達が不十分な子供はより顕著になる。原始反射調合不全がみられると、場にそぐわない行動や年齢に不相応な振る舞いとして現れる。

臨床で扱う原始反射)

○恐怖麻痺反射、初期子宮内反射、引き込み反射(FRP)
関連する問題)
・起立性調節障害 ・チック ・触覚防衛反応 ・自閉症スペクトラム(ASD)

特徴)
・かんしゃく、自己否定感、被害妄想、感覚過敏
・不安な状況において過度な緊張がでる。新しい環境への恐れがみられる。ストレス下で固まる。
⇒固視が困難で指をじっと見ると体に不随意の揺れや緊張が生じる。れは、固視微動(静止物体を見つめている時、わずかな目の揺れがある)の異常により、目が揺れないため補正作用として体を揺らしたり緊張させたりするからだと考えられる。
・胎児のときの統合不全により、内と外の感覚が弱いために漠然とした不安感に包まれているため、何か行動をおこすと大きなエネルギーを必要としする。このため副腎疲労も起きやすいかもしれない。
・息を吸う反射でもあるため排泄機能の低下をひきおこす。この場合、アトピー、アレルギー、気管支や免疫系の弱さが出る可能性。

(検査)
・マイヤーソン徴候 ・スイッチング
・輻湊眼球運動~指を近づけると体がむこうに押される(陽性)
・ディレクトウォーク
・驚かすと身体が固まる(陽性)
・直接ではなく、遠くからでもくすぐるとくすぐったいと感じる

(アプローチ方法)
・フックアップ
・スイッチングの解除
・変形オシレーション

○モロー反射
外的ストレスで両下肢を開いて閉じる
・関連する問題
ADHD、ADD で重要、感覚過敏、触覚
防衛反応
・特徴
外的ストレスを感じた際に強く反応し、初期の「闘争・逃走」反応を起こすため、不注意、多動性、衝動性が振る舞いとして現れる。また、副腎疲労症候群によるアレルギー体質、起立性調整障害の要因になることがある。
Moro 反射は動眼機能の発達段階として「注視」が絡むため、この機能が弱いと視界に入るもの全てに目を向けてしまう。この状態は「魚の目」と言われる外的に対する注意反応(魚は鳥の影など視界に入るだけで反射的に潜る)目の機能と発達障害にみられる振る舞いの関わりは強く「不注意⇒注目できない」「多動⇒周辺の方がよく見える」「衝動性⇒視界に映ったものを無視できない」などが考えられる。
Moro 反射は息を吐きだす反射であり、息を溜めておけないことを示す。このことから持続の苦手(運動、集中力、注意)が振る舞いとして現れる。また、息をはき続けることの方が楽なため、動き始めたら止まれない。そのため、「疲れるまでたら止まれない。そのため、「疲れるまで動き続ける⇔疲れて動けない」を繰り返す。
・検査
上半身と下半身の分離テスト
驚かす(小さいこどもには行わない)
腹筋群の検査(腹圧がかからないため、
タオルやボールを引っ張り合うとすぐに離す)
・アプローチ
スターフィッシュエクササイズ
副腎の調整


・関連する問題・・・感覚過敏、触覚防衛反応、ADHD、ADD
・残存すると慢性的な副腎刺激によって、副腎疲労がおこりアレルギーや起立性調節障害のもとになることがある。
・未来への不安(予期不安)、衝動的な振る舞い
・突然の音、光、刺激への感覚過敏反応
・衝動的な振る舞い
・偏食
・活動過多、ADHD、ぜんそく、アレルギー、副腎疲労、慢性病
・検査・・・上肢下肢の分離テスト、腹筋検査
・アプローチ・・・スターフィッシュエクササイズ、副腎に対して

※恐怖麻痺反射(受胎後5週~誕生時までに統合、吸気の反射)とモロー反射(生まれて最初の反射、呼気の反射)は二大反射として重要となる。
_______

緊張性迷路反射(TLR)
・関連する問題・・・発達性協調運動障害、注意欠陥、低緊張、学習障害
・前庭系の反射でバランス感覚や空間認識などに関連する。姿勢反射の基礎でもある。
・動きがぎこちない、バランス感覚がよくない、ふらふらしている
・姿勢が悪い、スポーツの成果が思うようにアップしない
・距離感がつかめない、でんぐり返しがうまくできない
・前方TLR・・・弱い筋緊張、前に転びやすい、猫背、ペタペタ歩く、高所恐怖症~モロー反射と関係
・後方TLR・・・強い筋緊張、後に転びやすい、ぎくしゃくしている、つま先歩き、上り階段が怖い、空間認知の弱さ~恐怖麻痺反射と関係
・検査・アプローチ・・・省略

発達性協調性運動障害、注意欠陥、低緊張、学習障害
・特徴
前方TLR と後方TLR があり、それぞれ現れる反応が違う。
前方TLR は、弱い筋緊張が特徴的で「フニャフニャしている」
「ペタペタ歩く」「前に倒れ込む」「猫背」「腕が挙がらない」「高所恐怖症」などがある。
後方TLR は、強い筋緊張が特徴で「ギクシャクしている」「つま先歩き」「協調運動の問題」「昇りの階段が怖い」「空間認知が弱い」などがある。
TLR は、姿勢反射、運動スキルの基礎であるため、運動の苦手としても現れる。
・検査
閉眼足踏み
・アプローチ
・スターフィッシュエクササイズ
・スーパーマン

○吸綴・探索反射
・関連する問題・・・発声、呼吸、食事、聴覚、ホルモンバランス
・残存があると口や唇まわりに過敏が起こる。舌が前方にとどまり発声の問題や吃音、嚥下や咀嚼の問題。
・統合されるとホルモンバランスの改善により、甲状腺や副腎の問題がよくなることがある。
・これらの反射が残っている場合、狭い歯列弓や上顎前突などを引き起こし歯列矯正を必要とすることがある。
・口呼吸になることが多くなりアデノイド、甲状腺に影響が出ることがある。
・食感の好みが出て、好き嫌いが多くなりやすい。
・音を立てて食事をしてしまう、麺類をすすれない。

・検査・・・舌の検査、口周りの検査

・アプローチ・・・舌骨のリリース、あいうべ体操、オクルーザルパワーゾーン、甲状腺調整、その他

・関連する問題・・・呼吸、コミュニケーション(発声)、食事、聴覚、ホルモンバランス、緘黙

・特徴
唇と口の周りに過敏が起こる。また、下が前方にとどまるため、「発声の問題」「どもり」嚥下や咀嚼の困難」などにつながる可能性がる。また、食事でクチャクチャ音をたてたり、麺をすすれなかったりするのも、この反射の残存が考えられる。ホルモンバランスの異常もみられ、この反射が統合されると甲状腺機能異常や副腎機能異常に改善がみられるケースもある。
舌の運動に関与する舌下神経前位核は動眼神経、滑車神経、外転神経に接続する。
そのため、下の運動と眼球運動は相関関係がみられ、この反射の統合は眼球運動の基礎発達と強く関連する(とくに水平眼球運動)
ジョン・E・アプレジャーの「頭蓋仙骨治療Ⅱ 硬膜を超えて」には、顎の機能と聴覚の間に関連を示す内容が記されている。
このことから、口周辺の反射である探索・吸啜反射の統合不全がみられる子供は話を聞けない傾向がみられる(耳が柔らかいこどもの特徴)

・検査
反射検査(鼻の下、鼻の横から口の向けて柔らかいもので擦る)、舌の視診

・アプローチ
口の周りを擦る
舌骨リリース
オクル―ザルパワーゾーン
舌筋リリース
あいうべ体操
甲状腺の調整

○脊髄ガラント反射、ペレーズ反射
・関連する問題・・・夜尿症、側弯症、聴覚過敏、注意力や集中力の問題
・じっと座っていられない
・おねしょが直らない
・体の動きのスムーズさの問題
・検査・・・ガラント反射検査、ペレーズ反射検査
・アプローチ・・・スノーエンジェル、腎臓や膀胱の調整
※大人の場合は完全に消えないので、定期的なエクササイズが必要となる。

夜尿症、側彎症、聴覚過敏、注意力、集中力
・特徴
胎児のとき、羊水越しにひびく外界の音を振動として感じ耳に届ける働きがあることから、この反射が統合されていないと聴覚に影響する。
ガラント反射は、膀胱反射を喚起し排尿が促される。また、この連絡を行う恥骨反射は腎泌尿器系、骨盤底筋のトーン、生殖器との関連が考えらえることから、泌尿器系の弱さや夜尿症との関連が考え骨反射は腎泌尿器系、骨盤底筋のトーン、生殖器との関連が考えらえることから、泌尿器系の弱さや夜尿症との関連が考えられる。

滑車神経異常の兆候がみられることが多い。このことから滑車神経の代償性頭位がみられることがあり、横に読む場合はスムーズに字を追うことが難しい。

・検査

ガラント反射検査(腰椎レベルの脊柱外側付近を縦に擦る)

ペレーズ反射検査(L3,4レベル、T3レベル付近を横または同時に擦る)

・アプローチ

スノーエンジェル

腎臓の調整

膀胱の調整

「6と9」「qとb」の文字を使って滑車

神経の調整




○手掌把握反射(パーマー反射)・・・手のひらに触れると、つかむように握る
・関連する問題・・・力加減が分からない、手を使うと疲れる、不器用
・ピアノを弾いたりするとき姿勢が崩れる
・鉛筆の握り方が不適切、字が下手
・検査、アプローチ・・・省略
※バブキン反射・・・探索吸綴反射と手掌把握反射をつなぐ反射

手のコントロールが苦手になるため、手先の不器用や力加減の苦手として現れる。
また、字が下手、書き順や漢字間違いなども多くみられる。また、乳児期のお座りから立つ段階に困難が現れる。
手掌把握反射で母乳がたくさん出るようにおっぱいをマッサージし、探索・吸啜反射で母乳を吸う行為を繋ぐ反射にバブキン反射(移行反射)がある。
バブキン反射の残存傾向として手根管症候群や下腿の筋緊張などがみられる。
・検査
手掌把握反射検査(手のひらの母指、示指間から豆状骨の方へ2、3回こする)

・アプローチ
手関節の調整
手指、手掌のマッサージ
手掌のアイソメトリック
上肢を8の字に回す
肺の手関節の調整
手指、手掌のマッサージ
手掌のアイソメトリック
上肢を8の字に回す
肺の調整
手遊び



○足底反射(新生児プランター反射・バビンスキー反射)
・関連する問題・・・バランス感覚の悪さ、スポーツが苦手
____
・歩行の遅れ、靴を履いていられない、靴下を脱ぎたがる
・立っている時の腰痛、慢性的な足首やすねの痛み
____
・つま先歩き
・ふくらはぎの硬さ、ハムストリングスや腰背部移行部の問題
・上目使い
____
・偏平足、母趾のところに靴の穴が開く
____
・かかと歩き、どしどし歩く、かかとに痛み、アキレス腱痛、シンスプリント
・体幹不安定、バランスの悪さ
※足指の問題~ハンマートゥーなど

・検査・・・バビンスキー反射
・アプローチ・・・足底や足指のエクササイズ、その他
バランス感覚の悪さ、スポーツの苦手、
ゆらゆらする
・特徴
足底のアーチと脊柱の生理的湾曲の相関関係から、足底反射が活性化している側でガラント反射も活性化していることが多い。
バビンスキー反射が残存し、スポーツをしていると親指に慢性的な血豆があったりする。
新生児プランタ―反射では、同じところに靴下の穴が開いたりする。
足底反射は、感覚過敏のようで足底の感覚受容器が上手く成長していないため、一年中裸足で生活する感覚の鈍さも併せ持つ。
また、足底の感覚の鈍さからバランス感覚も悪く運動に困難が生じる。
・検査
バビンスキー反射検査
・アプローチ
足関節の調整
足底のマッサージ
足趾のアイソメトリック
下足底のマッサージ
足趾のアイソメトリック
下肢を8の字に回す
大腸の調整
つま先歩き、踵歩き、内反歩き、外反歩
き(ホームサポート)

○非対称性緊張性頚反射(ATNR)
首を向いた側の上下肢が伸展し、反対側が屈曲する反応
・関連する問題・・・ADHD,学習障害、発達性協調運動障害、斜視、左右盲
・ボールを投げたりとったりが困難
・書字や筆圧の問題、板書が苦手
・真中が分からない
・スポーツが苦手になる
・大人の場合では、慢性的な首肩の問題
・検査・・・四つ這い検査
・アプローチ・・・略
ADHD、学習障害、発達性協調運動障害、
深視力の問題、斜視、左右盲
・特徴
左右の脳が強調されていないため、正中を挟んだ左右の動きを協調させることが困難であり、自分の正中もうまく認識できない。
そのことから「ボールを投げる」「水泳のクロール」などの運動の苦手や
正中がわからないことで識字の苦手が現れる。

・検査
四つん這いで肘を軽く曲げ、脊柱を真直ぐにした状態で頭部を左右に向ける
・アプローチ
カイロプラクティックアジャストメント
トカゲエクササイズ
心臓の調整
小腸の調整


○対称性緊張性頚反射(STNR)
・関連する問題・・・姿勢の問題、目の遠近調節
・検査・・・四つ這い検査
・アプローチ・・・キャットエクササイズ、その他
姿勢の問題、目の遠近調整
・特徴
ハイハイの状態で顔をあげ、遠くをみることができるようになることから、目の遠近調整をコントロールするようになる。
また、遠くを見るときは副交感神経、近くを見るときは交感神経が働く。そのため、目の遠近調整が苦手であると自律神経の切り替えも苦手とも考えられる。
目の遠近調整に苦手は距離感がわからず、ボールのキャッチが苦手、パーソナルスペースの距離感がうまくとれないということにも関連する。

・検査
四つん這いで肘を軽度屈曲させ、頭部を
屈曲伸展させる

・アプローチ
キャットエクササイズ
AK フィクセーション
_______________
○対称性緊張性頚反射は8か月まで、それ以外は6か月までで統合される。
このように原始反射は、成長発達とともに統合されるが、完全いなくなった状態ではなく、大脳の成長にともなって抑制され消えるようになる。
ただし、緊張などで大脳の機能低下が起こると出現したりすることがある。

○3歳までに原始反射がうまく統合されていない場合は、早めに働きかけていく。
・ボーダー:3~6歳、6~10歳、10~14歳、14~20歳
・逆子(下肢内旋など)、帝王切開(生まれてくるときの刺激が弱く反射の残存が出やすい)、難産(圧痛変動が大きい)などのケースでは、より積極的なアプローチが必要になる。ケガや事故にあったケースも同様。
・14歳を超えると働きかけの難易度が上がる
・大人になっても原始反射の残っているケースはよくあるが、この場合エクササイズ等つねに行って調整しておく。
__________________
アプローチの方向性)
どの神経発達の段階で問題が生じたのかを検査し、そこから再度神経発達を促す刺激を入力する。

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各種エクササイズを行うための参考サイト)

https://ameblo.jp/braingymlearning/entry-11338117777.html









三大栄養素について

タンパク質について)

一般的には体重1㎏につき約1gのタンパク質が毎日必要です。

・スポーツをする方、アスリートの場合、体重1㎏につき約2~3gを目安に摂取します。

  例)体重70kgのアスリート 1日140~210g

たんぱく質は筋肉の材料です。
たんぱく質の不足があれば、筋肉はうまく作られません。
上記例での1日140~210kgという量は食事だけでは、摂るのが難しいです。
そのため、一般的にはプロテインを補助として利用します。

摂取するタイミング)
・1日3食
・トレーニング後~筋肉が一番発達しやすいゴールデンタイム
・就寝前~成長ホルモンの分泌アップ

※パフォーマンスがあがり、体脂肪率が増えなければ、最適なタンパク質の摂取の仕方だと判断できます。

タンパク質は食いだめが出来ません。毎日必要な分をとらなければなりません。
毎日の摂取タンパク質が不足すると、筋肉や骨、赤血球中のタンパク質からタンパク質をとってきます。
アスリートの場合、これは非常に残念な状態です。
痛みやけがの出やすい状態、成績の向上のしにくい状態だからです。

※日本人の場合、1日あたり10~30gのタンパク質不足が起こっているようです。
この場合、実年齢と見た目に関して、「老けて見える」という事が起こります。
逆に「若く見える方」は、しっかりとタンパク質を摂っているようです。
ちなみにコラーゲンは、皮膚や骨、軟骨、靱帯、腱、 爪、歯、毛髪などを構成するタンパク質のひとつです。

※カロリーとして余剰な分は糖質や脂質と同様、体内に脂肪として蓄えられます。


炭水化物について)

脳のエネルギーは炭水化物(ブドウ糖)で、1日約120g必要とします。
120gはご飯3杯に相当します。

炭水化物(ブドウ糖)が体内で足りなくなると、糖新生を行いその危機を回避しようとします。

○糖新生・・・動物が脂質やアミノ酸など糖質以外の物質からグルコースを合成する代謝経路。肝臓や腎臓で行われる。
つまり、筋肉などからたんぱく質(アミノ酸)を分解して、肝臓などで炭水化物に作りなおすこと。
これにより筋肉が減少してしまうので、この状況はアスリートにとって避けなければなりません。

・アスリートの炭水化物の必要摂取量・・・1日体重1kgあたり6g
例)体重70kgのアスリート・・・ 1日約420g


脂質について)

中性脂肪の高い場合)
過剰な糖質をとることで、血中のブドウ糖が過剰になって中性脂肪になり、脂肪組織などに蓄えられる。
対策:糖質の多いジュースやお菓子、アルコールを控える。運動をする。トランス脂肪酸を含む食品を控え、青魚などに含まれるEPAやDHAをよくとる

LDLコレステロールの高い場合の対策)
・動物性脂肪やトランス脂肪酸を控える
・食物繊維をよくとる

HDLの高い場合の対策)
・有酸素運動を行う
・禁煙する

・よくある勘違いとして、「脂肪を摂れば体に余計な脂肪がつく」というのがあります。
しかし、体に脂肪のつくことのよくある原因は、「糖質のとりすぎ」です。

脂肪は、細胞の膜やホルモン、脳神経組織などの構成にかかわっていますので不足することの無いようにしたいものです。また、1g当たり9kcalのエネルギーを作ります。

・脂肪の代謝にはタンパク質が必要です。また、ビタミンCの不足も脂肪の代謝に悪影響が出ます。

・GOT<GPTであれば、脂肪肝になっています。
いったん肝臓に必要以上の脂肪がつくと、肝臓の働きが低下し、ますます脂肪が付きやすく太りやすくなります。

糖質について)

炭水化物=糖質と食物繊維
糖質=糖類と多糖類と糖アルコールなど
糖類=単糖類と二糖類

反応性低血糖⇒疲労感が取れない、日中に眠くなる、なんだかイライラする
原因として考えられること)
食事以外にも、たえずお菓子やジュースなどから糖質をとり続けていると、膵臓が弱くなりインスリンの放出が遅れてくる。その間に血糖値はどんどん高くなるが、その上昇によりインスリンが大量に出されると今度は逆に血糖値が大きく下がってしまう。

「インスリン抵抗性」~骨格筋による血糖処理量が低下⇒血糖値が高くなる
原因として考えられること)
・内臓脂肪の影響・・・過剰なエネルギー摂取により大きくなった内臓脂肪からはアディポサイトカインが分泌されるようになる⇒骨格筋に作用してインスリンの効き目が弱まる(インスリン抵抗性)
・異所性脂肪の影響・・・肝臓や骨格筋などの脂肪細胞以外の組織に蓄積した異所性脂肪やその分解物がインスリンの効き目を弱くさせ骨格筋の血糖処理力を低下させる。

つまり、

ビタミンやミネラルについて

ビタミン

ビタミンA (βカロチン)

・ビタミンA (レチノール) は脂溶性ビタミンの1つで、主に動物性食品に含まれている。
・体内ではレチノール・レチナール・レチノイン酸といった3種の活性型で作用してる。
・ビタミンAは、皮膚や粘膜の正常保持・視覚の正常化・成長および分化に関与している。
⇒不足すると皮膚や粘膜の乾燥・夜盲症・成長障害・胎児の奇形などを引き起こす可能性
・ビタミンAは脂溶性であることから過剰摂取にも注意
・食品中には、ビタミンA以外に体内でビタミンAに変換されるプロビタミンA (ビタミンAの前駆体) があるが、これは主に植物性食品に含まれる(赤や黄色の色素であるカロテノイド)。
※プロビタミンA・・・生体内でビタミンA効力を示す物質に変換されるものの総称。主に小腸でビタミンAに変換される。
・牛の腎臓の脂からのビタミンAは夜盲症に効果的であるが、腎臓の問題には効果的ではない。
・皮膚のかゆみは、ビタミンAの必要性を示す。
・ビタミンAはFと共に胆汁の粘度を低下させる(レシチン)。
・消化には、脂肪、胆汁、ミネラルが必要
・分類:レチノール(動物性)、カロチン(プロビタミン効果が少ない)
・皮膚、上皮細胞を保護し、粘膜の腺分泌を正常に維持する。
・ロドプシン生成に不可欠

(ビタミンAの吸収や働き)
・食事からビタミンAを摂取⇒脂質とともに小腸粘膜上皮細胞に吸収⇒一定量が肝臓に貯蔵。他は血液によって各組織のタンパク質と結合し組織を保護する働き
・β-カロテンの場合、体内でビタミンAが不足すると必要量だけがビタミンAに変換~変換されないβ-カロテンは、脂肪組織に蓄えられるか、または排泄。

(ビタミンA不足)
・視覚障害・・・夜盲症、眼球乾燥症、上皮の角質化~目の角膜や粘膜がダメージを受ける
・脂肪便症や胆道系障害などの脂質吸収不良、たんぱく質欠乏症、エネルギー欠乏症などにより、ビタミンA欠乏症が起こることがある。
・過度のアルコール摂取⇒貯蔵されているビタミンAを消耗するが、ふつう体内に貯蔵されたレチノイドにより不足する危険性はほとんどない。

(ビタミンA過剰摂取のリスク)
脂溶性のため摂り過ぎると体内に蓄積⇒様々な健康被害が出るおそれ
(短期間の摂取)吐き気・頭痛・脳脊髄液の上昇・めまい・目のかすみ・筋肉協調運動障害
(長期間の摂取)中枢神経系への影響・肝臓の異常・骨や皮膚の変化
(子供の場合) 頭蓋内や骨格の異常
(妊婦の場合)胎児に奇形を起こす可能性が高くなるという報告

(多く含む食物)
魚の肝油、レバー、ニンジン、緑黄色野菜、卵、牛乳

ビタミンB群
ビタミンB群・・・水溶性ビタミンのうち、ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、パントテン酸、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸、ビオチンの8種の総称。ビタミンB複合体とも呼ばれる。

ビタミンB1 (チアミン)

・糖質がエネルギーに変わるときに、必要な補酵素の役目をする(糖代謝促進~神経や筋にエネルギーを供給)。
⇒不足すると、糖質を分解できず、乳酸やピルビン酸等の疲労物質 がたまって疲れやすくなる
・神経・筋肉を正常に保つために必要なビタミン。
・神経および心臓の正常な機能に不可欠
・生体内の糖質の燃焼に必要

(ビタミンB1欠乏症)
・脚気(かっけ)、神経炎、神経痛、心臓や脳の異常など
・初期症状・・・疲労、過敏、記憶障害、食欲減退、睡眠障害、腹部不快感、体重減少など
⇒糖の代謝ができず、記憶力の低下、注意散漫などの症状

※水溶性ビタミンなので毎日摂取する必要がある。
※B群のビタミンは、相助作用がある。B1、2、3はバランスよく摂取する
※あさり、はまぐり、ワラビ、ゼンマイなどには、B1破壊酵素が含有。

(1日の摂取量の基準)
成人男性 1.4mg、成人女性 1.1mg

(多く含む食品)
穀類の胚芽、乾燥酵母(ビール酵母)、ぬか
※精白した米・・・ビタミンB1の豊富なヌカが、ほとんどとり除かれる⇒玄米(よく噛まないと消化吸収に難)、3分・5分・7分づきの米
肉類・・・豚肉、レバーなど
魚介類・・・うなぎ蒲焼、たらこ
豆類・・・落花生(ピーナッツ)、大豆、そら豆

ビタミンB2 (リボフラビン)

・過酸化脂肪を破壊する酵素グルタチオンペルオキシダーゼの補酵素
・生体内においては脂肪、炭水化物および蛋白質の代謝や呼吸、赤血球の形成、抗体の生産、正常な発育に必要。
・甲状腺の正常な活性の維持や、皮膚、爪あるいは頭髪をはじめ体全体の正常な健康状態の維持に不可欠。
⇒不足すると口内炎や舌炎、皮膚炎、てんかん発作などの症状を生じる。
・白内障を含む多くの眼の疾患の予防や治療に役立つ・・・眼の充血、乾燥、かゆみ、眼精疲労といった症状の改善
・所要量:成人男子 1.2mg、成人女性 1.0mg
・欠乏を引き起こす主な原因は、不適切な食生活。 ※その他の原因・・・肝障害や薬の副作用など
⇒肉類、卵、牛乳、チーズ、ヨーグルト、葉菜類、全粒穀物等の摂取が必要
⇒水溶性なので、体内に蓄積することができず毎日摂取する必要がある。
(欠乏症)
成長の停止、早期老化、角膜炎、皮膚炎(脂漏性)
脱毛症、舌炎、口角炎、口内炎、咽頭痛
胃腸障害目の充血・障害、シビ・ガッチャキ症
(過剰症)
過剰分は尿中に排泄されるため、過剰障害は発生しない。
ただし、一日に400mg摂取すると下痢や多尿が起こる可能性~過剰に摂取したあとは尿が蛍光黄色になる
(食品)
乾燥酵母 、鶏卵 、レバー 、肉類
脱脂粉乳 、干し椎茸、アーモンド、ドジョウ
小麦胚芽、糸引き納豆
いわし丸干し、緑黄色野菜
※食物繊維を多く摂ると、腸内細菌によるリボフラビンの合成が盛んになる
※熱に安定ではあるが、光やアルカリにより分解される。水に対し少し溶ける。
※アルカリ条件下での加熱に弱い。⇒重曹処理の際は注意
※紫外線により、破壊される⇒保存の際には冷暗所を選ぶ

ビタミンB3 (ニコチン酸 ナイアシン)

・糖質、脂質、クレブス回路中の反応、グルタミン酸の脱アミノ化に関与
・必須アミノ酸のトリプトファンが十分な場合、体内で合成される。
・神経膠細胞の栄養代謝に関与する。
・メニエル症候群や胃腸障害に効果が認められる。
欠乏症:ペラグラ
食物:レバー、赤身の肉、ビール酵母、小麦胚芽、卵、アボガド、プルーン、イチジク

ビタミンB5 (パントテン酸)

・副腎の正常な機能に不可欠
・体内でシステインとATPからCoAを生成する。糖質脂質代謝に重要
・腸管の細菌叢により生成されるので欠乏しにくい。
欠乏症:倦怠感、食欲不振、四肢のしびれ、足の灼熱感
・他のB群と関連性が深く、ペラグラ、脚気、B2欠乏症患者には血中B5低下 を示すものが多い。
食物:肉、小麦胚芽、レバー、緑色野菜、ビール酵母

ビタミンB6 (ピロドキサン)

・腸管の細菌叢により合成されるので欠乏しにくい。
・タンパク質、脂肪代謝に関与
・抗体、赤血球の生成に不可欠
・体内で血清かのピリドキサールリン酸になるためには、B2が必要
・B2欠乏は二次的にB6の欠乏症を誘発する。
欠乏症:皮膚炎、神経炎、貧血
食物:ビール酵母、小麦胚芽、レバー、キャベツ、牛乳、卵

葉酸

・ビタミンM、ビタミンB9、プテロイルグルタミン酸とも呼ばれる。
・水溶性ビタミンに分類される生理活性物質
・プリン、ピリミジン、メチオニン、セリン、ヒスチジン、トリプトファンなど の生成に関与
・赤血球の生成に不可欠
・腸内細菌叢により合成されるので欠乏しにくい。
・ビタミンCの多量摂取により葉酸は体外に排出される。
・二分脊椎の発症リスクを低下させる効果があるとされる。
・妊娠を計画している女性に対し、1日当たり0.4mg(400μg)以上の摂取を推奨(厚生労働省、2000年)
・大量の飲酒は葉酸の吸収および代謝を妨げる。

(欠乏症)
妊娠や授乳による要求量の増加、小腸の病理的変化、アルコール中毒、メトトレキサートなどの薬剤投与によって引き起こされる。
葉酸はアミノ酸や核酸の合成に必要となる補酵素であるため、細胞分裂の盛んな箇所において欠乏症が現れやすい。
症状・・・貧血、免疫機能減衰、消化管機能異常など。心臓病や大腸ガン、子宮頸ガンのリスクがあるとの報告。
※妊娠期に葉酸が欠乏すると、神経管閉鎖障害が起こる。無脳児の発生のリスクが高まる。
⇒神経管閉鎖障害に対しては、妊娠初期が重要で、特に通常まだ妊娠に気付かない第一週が最も葉酸を必要とする期間であると考えられている。

(過剰症)
・過剰症はビタミンB12の欠乏を隠すため、悪性貧血が潜在化する危険性
・ガン治療に用いられる抗葉酸剤に対して、過剰な葉酸は薬効を低減させる。
葉酸過敏症として、紅斑、発熱、蕁麻疹、かゆみ・呼吸障害などを起こすことがある。

(食物)
ニンジン、レバー、かぼちゃ、アボガドなど
※緑色野菜が不足すると赤血球障害や悪性貧血などの症状を生じる。
※調理や長期間保存による酸化によって葉酸は壊れる・・・新鮮な生野菜や果物が良い供給源となる

ビタミンB12

・葉酸と共に核酸代謝に需要な役割を演じ、アミノ酸代謝や糖代謝に関与する。②赤血球の生成に不可欠
・神経系統の健康に不可欠
・動物性食品に含まれるため、ベジタリアンに不足する傾向がある。
(欠乏症)
悪性貧血
(食品)
レバー、ビール酵母、牛肉、豚肉、卵、牛乳、チーズ

ビオチン

・腸管内の細菌叢によって合成されるので欠乏しにくい。
・卵黄から分離された酵母発育因子であり、卵白に存在するアビジンがバイオチンと結合して吸収障害を起こす。
欠乏症:湿疹、舌炎
食物:ビール酵母、レバー、卵黄

ビタミンC

・生体内の酸化還元機構に関与、アドレナリンの酸化防御、
・フェニルアラニン、チロシンの代謝に関与
・コラーゲンの生成に重要
・副腎皮質ホルモンの生成に関与
・鉄の吸収を助ける
・歯肉の出血を予防する
・傷の回復を早める
・抗ヒスタミン作用
・抗炎症作用
・免疫機能低下による慢性的な感染症はアスコルビン酸の大量投与が必要
※500mg以上のビタミンCの投与は、ビタミンAの投与が必要になる。

(欠乏症)
壊血病、骨や歯の脆弱化

(食物)
柑橘類、イチゴ、ピーマン、トマト、ブロッコリー、カリフラワー、ジャガイモ、さつまいも
※大量に摂取することで腎結石を生じることがある。Mgをと共に摂取する。

ビタミンC複合体
・ビタミンP(バイオフラボノイド;血管を健康に保つ)
・ビタミンK、
・J因子(酸素運搬能力を増加させる)
・チロシナーゼ(チロシン→ドーパミン、エロネフリン、ノルエピネフリン)
・アスコルビン酸(ビタミンC複合体の中の抗酸化剤、強い身体の酸化作用を 持つ)

ビタミンD

・紫外線によってビタミンD作用を現すプロビタミン
・小腸上皮でCa代謝を促進する。Ca吸収量増加はリン酸の吸収量を増加させ ることになる。
・腎臓の尿細管に作用し、リン酸やアミノ酸の再吸収を増加し、尿中への排泄を低下させる。
欠乏症:くる病、骨軟化症
食物:魚の肝油、乳製品、卵黄

ビタミンE (α、β、γ、δトコフェロール)

・抗酸化剤、不飽和脂肪酸やビタミンAなどの2二重結合を持つ化合物の酸化を 防止する。
・セレニウムと共に摂取されることより効果的である。
・血行改善
・鉄はビタミンEの作用を極端に悪化させる。
欠乏症:貧血、生理障害
食物:小麦胚芽、大豆、ブロッコリー、芽キャベツ、卵、ほうれん草、植物油

ビタミンK

・腸管内の細菌によって合成されるため、欠乏しにくい。
・血液凝固に関与するプロトロンビンの形成に不可欠
食物:ヨーグルト、アルファルファ、卵黄、紅花油、大豆油、魚の肝油

ビタミンP (バイオフラボノイ)ド

・毛細血管の透過性を抑制し、毛細管抵抗を亢進させる効果がある。
・結合組織を健康に保つ作用
・ビタミンCの酸化を防ぎ、消化に不可欠
食物:レモン、オレンジ、チェリー、あんず

イノシトール

・ビタミンBの一種と考えられている。
・Lipotropic Factorとして有効、血中コレステロールとリン脂質の比を調整する。
・糖尿病、その他の疾患に伴う血中コレステロールの上昇を抑え、遊離脂肪酸を減少させる。
・無色の結晶で生体成分として広く存在し、生体内でグルコースより生合成される。
・穀物の糠や豆、果物や肉や魚と広く含有される。
・6個のヒドロキシ基がすべてリン酸化されたのがフィチン酸であり、植物組織内でリン酸の貯蔵形態として存在する。
・脂肪肝や高脂血症の治療に用いられる。
・セロトニン異常に起因するうつ病、パニック障害、強迫性障害に有効とされる研究結果がある。

コリン

・中性脂肪の過剰な蓄積を防ぎ、肝臓でリン脂質合成を助ける。
・アセチルコリンを合成し、神経系の刺激の伝達を円滑にする。
・イノシトールとコリンはレシチンを合成する。
・レシチンは胆汁の粘度を下げる。
・コリンが肉体によって代謝されるとき、魚のにおいがする合成物トリメチルアミンが生成されることがある。
⇒大量のコリンを摂取した場合、魚のような体臭の出る可能性

PABAパラアミノ安息香酸

・葉酸の前駆体として生体内で合成されるほか、日焼け止めとしても用いられる。
・PABAはある種の真正細菌に必須の栄養素であり、ビタミンBxと呼ばれたこともあった。
・ヒトにとっては必須栄養素ではないことが明らかとなり、現在ではビタミンに分類されない。
・葉酸の合成を助け、パントテン酸の吸収を助ける。

ミネラル

カルシウム

・神経筋機能と骨や歯の形成に不可欠
・ビタミンD、パラトルモン、カルシトニンにより吸収される。
欠乏症:くる病、骨軟化症
食品:乳製品、豆類、魚類、緑黄色野菜




・ヘモグロビン、ミオグロビン
・体内では、フェリチンというタンパク質に結合した形で貯蓄される。
・鉄の吸収には、銅、コバルト、マンガン、ビタミンCが必要
欠乏症:貧血
食物:レバー、赤みの肉、卵黄、かき、アスパラガス


ヨード

・体内のヨードの70%は甲状腺にある。次に卵巣
欠乏症:甲状腺機能障害
食物:海草類、魚介類


カリウム

・Naと共に働き、体内の水のバランスと心拍のリズムを正常に保つ。
・激しい下痢は、Kを減少させる。
・低K症状:不整脈、心臓の拡張と収縮力の弱化、
・降圧作用
食物:柑橘類、クレソン、緑黄色野菜、バナナ、ジャガイモ、リンゴ

マグネシウム

・Ca、P、Na、K、ビタミンCの代謝に必要
・神経と筋が効果的に働くのに不可欠
・糖をエネルギーに変換する行程で重要な役割を果たす。
・組織、血管壁へのCa沈着を防ぎ、腎臓結石、胆石を防止する。
食物:ほうれん草、イチジク、レモン、グレープフルーツ、リンゴ、とうもろこし、アルファルファ


亜鉛

・前立腺を正常に働けかせる効果がある。
・赤血球中にある炭酸脱水素酵素で、炭酸ガスの運搬にあたる。
・インスリンの合成を助ける
・多くの酵素の補助因子となる。
・味覚障害に有効
・生殖能力障害に有効
欠乏症:前立腺肥大、味覚障害
食物:小麦胚芽、卵、レバー、かき、マスタード


ナトリウム

・Naの過剰摂取は、Kの不足を生じる。体液バランス
・神経と筋の正常な機能を助ける。
食物:食卓塩、ニンジン、ベーコン、海草

塩素

・血液の酸とアルカリのバランスを保つ
・肝機能を促進し、老廃物を除去する
・胃液の成分となる
食物:食卓塩、海草、オリーブ

クロム

・インシュリンと協力して糖の代謝を行う
欠乏症:糖尿病
食物:鳥肉、はまぐり、あさり、黒砂糖

コバルト

・ビタミンB12の一部を構成する。
・赤血球に不可欠
食物:肉、レバー、牛乳、かき、はまぐり、あさり



・体内の鉄をヘモグロビンに変える。
・ビタミンCの活用に必要不可欠

フッ素

・水道水に加えられているので1日に1mg程度は摂取している。
・骨や歯を強くする作用
食物:魚介類、ゼラチン

マンガン

・甲状腺ホルモン、チロシンの合成に必要
・骨を強固にするために必要
・中枢神経系正常に機能する上で重要
・筋肉の反射作用を助ける
食物:緑黄色野菜、卵黄、豆乳、ナッツ類

リン

・リンが適切に作用するためにはビタミンDとCaが必要
※Ca:P=2:1
・正常な骨と歯の形成に必要
・脂肪と糖代謝を助ける
食物:魚、牛乳、卵、ナッツ類

セレニウム

・抗酸化剤、酸化によって生じる老化、組織の硬化を防ぐ
食物:小麦胚芽、小麦のふすま(ブラン)、タマネギ、トマト、レバー、ブロッコリー、バター、牛乳、にんにく

硫黄

・健康な皮膚、髪、爪に必要不可欠
食物:牛肉、豆類、魚、キャベツ、卵

ノートと考察・・・各種情報のまとめと考察

○このコーナーは、考察や各種情報をノートとして不定期に書き加えているものです。
○私自身の記憶の整理用のノートですので、考えるヒント程度にお読みください。
○「~だ」のような断定的な表現もありますが、あくまでもここに書いているのは考え方の一例に過ぎません。
○より良い情報が見つかるたびに、訂正や追加を加えます。
○疑問点などのご指摘をくださる方があれば幸いです。

・抗炎症食品・・・脂肪酸、ビタミンD・E、クルクミンなど
・避けた方が良い食品・・・アラキドン酸含有食(牛・豚など、)リノール酸含有食(植物油など)、糖類

※リノール酸ーアラキドン酸カスケードの抑制→がん、動脈硬化、アレルギー炎症性疾患を防ぐ
※αーリノレン酸→EPA→DHA・・・アレルギー過敏や炎症性疾患にとって重要な作用

・ビタミンB1、B12・・・末梢神経の機能を正常に保つ働きがある。
⇒豚肉、サケ、ウナギ、キノコなどに、B12はアサリ、カキ、シジミなどの貝やレバーに多く含有
・コンドロイチン硫酸・・・神経痛の痛みに効くといわれる成分。ムコ多糖類の一種で、骨の関節軟骨部分にも多く含まれている。
⇒食品としてはサメの軟骨、スッポン、牛テールなどや栄養補助食品などがあるが、内臓から吸収出来ないと言う医学的な指摘がある。