摂食障害による栄養不足は脳に大きな影響を与える

摂食障害による栄養不足は脳に大きな影響を与える…MRI画像で判明。治療による体重増で回復が可能
Rachel Hosie
Jun. 21, 2022
[原文:A new brain imaging study shows what anorexia does to a person’s brain, and how weight gain appears to reverse the changes]
(翻訳:大場真由子、編集:Toshihiko Inoue)
以下、これより要約。
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最近の研究のMRI画像で、拒食症が脳に「劇的」な影響を与える可能性があることが分かった。
拒食症の女性の脳は皮質が薄く、知能の低下と関連している。
体重が増加すれば、この変化は元に戻ると研究者らは述べている。
拒食症の若い女性を対象とした脳画像研究によると、この摂食障害は、脳の重要な領域を消耗させてしまうことが分かった。
画像では、一般的な知能に関連する脳の構造に「劇的な」違いが見られ、拒食症の女性の脳には「著しい」減少が見られたという。
これは、統合失調症、うつ病、強迫性障害など、彼らの研究グループがこれまでに調査した精神疾患の中で最も大きい変化だったという。
脳の皮質の減少はBMIが最も低い女性が最も大きく、回復期にあって体重がある程度増えた女性ではそれほど顕著でなかった。この結果は栄養不足が脳に与える影響を浮き彫りにしていると研究者らは述べている。
「栄養不足は脳の萎縮につながる」
・・・この研究主の主執筆者であるイギリスのバース大学のエスター・ウォルトン。
「この収縮は、脳細胞やこの脳細胞間の結合がどれほど『健康』なのかを示している可能性がある」と心理学部の助教授であるウォルトンは述べた。
「しかしながら、これらの可逆性は、栄養不足はより永続的な細胞死にはすぐにはつながらないを示している」
しかしながら、体重が増加すると、その変化は元に戻るようだと研究者らは述べている。
過去の研究では、これは3カ月以内に起こる可能性が示唆されている。
低体重の女性は、知能の低下と関連する脳の皮質が薄くなっていた
拒食症のグループに属する女性はBMI(ボディマス指数)が17.5未満(平均15.4)で、「健康」的な体重のグループに属する女性はBMIが平均21.6だった。
拒食症の被験者の脳は、皮質の厚さ、皮質下の体積に「かなりの」減少が見られ、程度は低いが皮質面積も減少していた。研究者らや過去の研究に照らし合わせると、これは知能の低下につながっているという。
体重が増えれば、変化した脳は元に戻る
体重が増えれば脳の変化が元に戻ることが、2021年のメタアナリシスなど、これまでの研究で示唆されている。
「脳への劇的な影響は栄養不足と強く関連しており、体重を増やすことや治療によって急速に変化する」と研究者らは記している。



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