腰痛

 
 
 

慢性の腰痛を解消するために

 

  1. 痛みの感じる場所は負担のかかっているところで、ここは原因場所(メインの施術場所)ではありません。
  2. 負担をかけている所が別にあり、そこが原因場所(メインの施術場所)となります。負担をかけている場所の多くは、動きが悪くなっていたり、筋力が弱くなっていたりしますが、本人が自覚できることはあまりありません。
  3. 原因場所は、クライアント自身は自覚できませんので、術者が筋力検査や触診をきめ細かくして見つける必要があります。これを鑑別検査といい、痛みを解消するための最大のポイントとなるのですが、多くのところ(医療機関、施術院)で、あまり行われていません。
  4. 原因場所は筋肉であったり、関節(腰椎、骨盤、その他)であったりしますが、慢性痛の場合、ここには自発的な痛みが出ません。
  5. レントゲンで骨に異常が出ているとは限りません。はっきりとした病理までいかなくとも、筋肉・関節・神経などの機能低下の状態が気づかないうちに長く続いていれば、痛みは発生します。

痛みが取れない理由

 

  • 痛い場所に施術をするのが当然と考えていると、痛みは ずっと再発を繰り返します。
    痛い場所をもんで「楽になったかなー」⇔「また痛くなってきた!」の繰り返し。
  • 原因場所としてよくあるのは、足部、頚部、胸郭の可動性、腹膜系、腸腰筋、仙腸関節、腰椎の椎間関節、神経系です。
    ここに複合的な痛みを作るメカニズムが形成されています。
  • 体全体を把握しながら、検査~施術するには、膨大な知識と優れた技術が必要です。
    誰にでも出来るものではなく、長年の臨床経験や豊富な勉強量が必要です。
  • 腱反射や筋力の検査によって、ヘルニアや狭窄症が本当に痛みの原因なのかどうか鑑別できます。
    このような基本的な検査が実施されていないことは、よくあります。

臨床でのポイント

 

過去の「ケガ歴」や「手術歴」、「病歴」

 

  • 昔の捻挫⇒足首の動き方の違い~ひざや股関節、さらに骨盤などの動き方に影響
  • 盲腸や帝王切開などの腹部の手術⇒腹膜系の柔軟性低下~体液の循環不良と筋肉への影響~関節への影響~さらに筋肉への影響と悪循環が生まれる
  • 呼吸器系の病歴⇒胸郭の可動性が小さくなっていることがあり、上半身の筋肉のトラブルを作って腰肩に影響を及ぼしている

 
※いずれも、しん研良院の手技療法で修正、回復させることが可能です
 
 

生活習慣(食事内容、仕事や運動の仕方、心理的ストレス等)

 

水分摂取の不足、栄養素の過不足など口から入れるものの不適切で内臓内分泌に機能低下を起しているとすれば、腰周りの筋肉や腹筋などに弱化を作ります。

30代以降の腰痛の原因には、この要素が何割か必ずあります。ここの領域の評価と改善がとても重要になります。同時にこれは将来の病気の予防につながります。

寝具の不適切

⇒脊柱の弯曲の度合いなど体には個人差があり、その人の体に合ったものがあります。万人に共通するものはないと考えたほうがよいです。
 

腹筋の低下が原因だと思って毎日トレーニング

⇒筋肉のあまりない高齢者の方でも腰痛のない方はおられます。腹筋をすることで余計に悪化するタイプの腰痛もあります。30代以降の方の場合、トレーニングより胃腸などの消化器系の状態改善を優先することが重要だったりします。

骨盤の図。痛みを作る場所がいくつかあります。

臨床でよくあるケース

 

腰を後ろに反らすと痛い

⇒腰の関節(骨の動き方)の問題~椎間関節のハイパーとハイポ。バイオメカを考えると、下部腰椎の問題が実は下部胸椎や上部腰椎の可動性低下からきていると分かる。
 

中腰で物を持ち上げるとズキッとくる

⇒腸腰筋というインナーマッスルの弱化があります。この弱化の原因を消化器系や中枢神経系に求めることが出来ます。
 

レントゲン・MRIで異常があったが・・・

⇒麻痺がなく痛みだけであれば、ほとんどの場合手技療法で解決できます
 

出産前後の尾骨の痛み、恥骨の痛み、ソ径部痛

⇒多くは小腸の関与です。腹部膨満感やげっぷ、ガスなどを伴うのであればその可能性が高いです。この場合、内臓の問題を手技や食事からアプローチします。
 

太ももやふくらはぎ、お尻に強い痛みが出ている

⇒坐骨神経痛様の痛みでも、カイロプラクティックには様々な手技があります。1ミリの骨の動き(仙腸関節、腰椎椎間関節など)を改善することで、痛みを消失させることが出来ます。


 

施術例

 
改善された方のご厚意により、写真撮影などの許可をいただきました。
同じような症状でお困りの方にとって、ひとつの目安や判断材料になればと思います。


 

腰痛と臀(でん)部痛

66歳男性(葛城市、農業)
2019年7月
 

訴え

  • 整形外科のレントゲンで坐骨神経痛(脊柱管狭窄症)の診断
  • 体を反らすと下部腰椎あたりと右でん部から太もも後ろに痛み
  • シビレのような異常感覚やむくみ感がある

 

検査、カウンセリング

腱反射・・・わずかに右側低下
20年前に右の第1・2趾を事故で欠損
腰痛自体は数年前から、お尻や太もも後ろの痛みは最近ひどくなった
 

施術

おもに椎間関節と仙腸関節に対する施術

  • 胸腰移行部の椎骨の伸展制限の矯正
  • 下部腰椎の矯正として、左腸腰靭帯あたり軟部組織の施術
  • 仙腸関節の圧着矯正
  • 肝臓から十二指腸あたりの腹膜のマニピュレーション
  • 頸部の伸展制限と回旋制限に対して
  • 肩甲骨まわりのモビリゼーション

 

結果

体を反らす動作で、もとの3倍ほどの可動域がでました。
痛みは5/10⇒0/10で、消失したようです。
2週間後も「痛みは全くないです」とのことでした。
ただし、右趾の欠損という構造的な問題がありますので、半年や1年後はまた構造上痛みのでるおそれがあります。

 


 

高校時代からの腰痛

31歳、会社員(河合町)
2014年1月30日
 

訴え

  • 高校はサッカー部でしたが、体育の授業中腰をぶつけて以来、腰痛があります
  • 三日前から、痛みが急に強くなった(右臀部、右下肢)・・・最近、スノボで腰を打っってから調子が悪かった
  • 前にかがむと、びっりとした痛みが出る
  • 反らしても、骨盤に痛み
  • 横に体を動かすと、股関節に痛み

 
 

施術

  • 仙腸関節、股関節、腰椎など
  • 腰椎4,5番椎間板に対してのマッケンジー

 

結果

本日で4回目の施療でしたが、右下肢のしびれ・痛みは消失しているとのこと。
施術前は、右臀部痛がありましたが、施療後はかなり改善しました。


 

体を前にも後ろにも動かせない腰の強い痛み

32歳会社員(香芝市)
2014年1月9日
 

訴え

  • 5日前からだんだん腰痛がひどくなり、今は体の曲げ反らしが痛くて出来ない
  • 明日から、仕事なので何とかなりませんか
  • 高校のバレーボール部時代より腰痛がある・・・当時は分離症の診断が出ている

 

検査、カウンセリング

  • SLR…25度で強い痛み
  • 母指背屈力、デルマトーム…患側やや低下

 

施術

  • 腰椎と椎間板に対する施療
  • 腹直筋とS状結腸に対する施療

 

結果

初回

痛み10→8

2回目

来院時、痛みが元に戻っている。(仕事時のコルセット着用を勧める)
施術後、やや改善。(SLR30度に改善)

3回目

「コルセットをしていると楽な感じです」(SLR35度に改善)

4回目

「痛みがすごく取れています」(SLR45度で少し痛み、無理をすれば70度)
腰椎3番の矯正を加えると、動作時痛の大部分が消失

慢性の腰痛について

 
病院でMRIを撮って、椎間板ヘルニアと言われている方も少なくありません。
しかし、腰椎にそういった所見があるにもかかわらず、内臓や骨盤といった別の場所の施術で痛みの改善の出る方もおられます。
 
テレビで、ある整形外科医(腰痛の権威)が「整形外科では腰痛の8割は原因が分らない」と言われていました。
レントゲンやMRIなどの画像で病理的な所見を見い出せるケースは2割程度だという事だそうです。
では、そのレントゲンなどでは分らない腰痛の原因の8割は?
 
私たち手技療法の施術家は、腰痛のある方の骨盤や腰椎を触診して、痛みが出て当然というような明らかな硬さ(可動性減少)や異常な柔らかさ(可動性亢進)を見つけます。
あるいは、筋肉に異常な硬さや弱化を見つけます。
そして、そういった正常から外れた部分を、正常化させる手技を施すことで、多くの痛みの消失することを経験しています。
 
痛みを放置したり、長期間薬に頼ったりしていると、後戻りできないぐらい重症になるおそれがあります。
ご自分の身体の特徴を手技的な観点からも理解し、なぜ痛みが出るのかを様々な角度から検証しましょう。
病院では指摘されなかった部分を、たくさん指摘できます。
なぜなら、お体を触診させていただくからです。
レントゲンは、2次元。
触るのは、3次元。
触ることは、ばかに出来ないくらいに多くのことを含みます。

多くの方は、知らず知らずのうちに不自然な体の癖を作っていますが、自分では恐らく分らないです。
ちょっとした「体の動きのあるなし」が、後々の「痛みのあるなし」に関わってきます。
手技療法家は、今現状のあなたの身体の微差(少しの不具合)を発見して対処し、将来の大差(健康と病気の差)を作るお手伝いをします。


 

ノートと考察

 

  • このコーナーは、考察や各種情報をノートとして不定期に書き加えているものです。
  • 私自身の記憶の整理用のノートですので、考えるヒント程度にお読みください。
  • 「~だ」のような断定的な表現もありますが、あくまでもここに書いているのは考え方の一例に過ぎません。
  • より良い情報が見つかるたびに、訂正や追加を加えます。
  • 疑問点などのご指摘をくださる方があれば幸いです。
  • 筋肉や筋膜に損傷・硬縮が起こって痛み。
  • 筋肉に過度の負担がかかると、筋・筋膜の柔軟性低下。
  • よく問題となる筋肉・・・腸腰筋(大腰筋、腸骨筋)、腰方形筋、多裂筋、大・中・小臀筋、ハムストリングス、梨状筋、大腿方形筋、腹直筋など

 

施術例

  • 筋肉に対する施術
  • 筋膜に対する施術・・・筋膜リリース
  • 骨盤や腰椎、胸椎などの骨格矯正
  • 内臓の施術・・・筋肉と内臓の関連性

 

腸腰筋症候群

原因)

長時間の座位、車の運転、ランニングなどの疲労蓄積

症状)

腰、鼠径部、股関節、臀部、膝、足、下腹部などに痛み 、歩行障害 、大腿部のしびれ

検査)

圧痛の有無、腰椎の弯曲

施術)

腸腰筋に対してのアプローチ各種

考察)

腸腰筋(大腰筋)の筋腹には、腰神経叢(腰神経L1-L4)が貫通しているので、大腰筋の異常はその領域に症状を引き起こす。
大腰筋の過緊張は股関節の回旋変位などアライメントの異常を引き起こし、様々な部位の痛みの原因になるかもしれない。

  • 腰椎のロック(固着)によって、動作時痛。
  • 椎間関節がゆるんで炎症を起こしている場合~矯正は禁忌

 

施術例

  • 筋肉に対する施術
  • 筋膜に対する施術・・・筋膜リリース
  • 骨盤や腰椎、胸椎などの骨格矯正
  • 内臓の施術・・・筋肉と内臓の関連性

 

症状

  • 放散痛を伴う・・・膝関節より下方に放散しない
  • 腰を反らすと痛み~ケンプテスト陽性
  • 部分的に痛む場合、背骨あたりが痛い
  • 骨盤のすぐ上の高さで、ベルト状に痛む場合もある

 
L5-S1 臀部や尾骨周辺、股関節、大腿後面、鼠径部や大転子周辺
L4-L5 臀部や大腿後面、まれに尾骨周辺
L3-L4 胸椎部、鼠径部や大転子周辺、大腿前面、たまに尾骨周辺
※椎間板ヘルニア、仙腸関節捻挫、分離すべり症、股関節疾患などとの鑑別が必要

  • 身体を前に倒すと、仙腸関節に痛み
  • 痛みの特徴…痛みが腰から下肢にかけて、とびとびに、島状に、でます。これは坐骨神経痛の線を引いたような痛みが腰下肢に出るのと区別される必要があります。
  • ・痛みの出る場所…骨盤部(仙腸関節)、でん部、ソ径部(←これ重要です。仙腸関節が原因かもしれないという事をほとんど見逃されています)、太もも(外または後ろ、あるいは内側)、ふくらはぎ、ひざ、足首外側
  • しびれの出る領域…下肢の外側、太ももの内や外側、ふくらはぎ、脛周辺から足の甲
  • 鑑別検査・・・ゲンズレンテスト、ヨーマンテストなど多数

 

なりやすい人

デスクワークなど座る時間の長い人、長距離ドライバー、二人以上出産経験のある女性、中腰で前傾姿勢で仕事をする人
 

改善するには

  • 仙腸関節用のコルセット着用
    ※靭帯がゆるんでいる状態。急性の場合、炎症。
  • 骨格の施術…胸腰部の可動域低下、健側の仙腸関節の可動域制限
  • 関連する筋肉の施術
  • 靭帯がゆるんでいる状態が多く痛い場所を無理に矯正すれば症状悪化しやすいですが、「仙腸関節の圧着」という特殊な技術を使うと驚くほど痛みが取れます。

しん研良院

〒639-0265 奈良県香芝市上中784-1
エイトビル2階

 
【電話受付】9時~18時
【施術時間】9時~21時(土日可、不定休)
 
アクセス案内
お車で:西名阪高速香芝IC降りて南へ900m
徒歩で:JR志都美駅から5分