足の痛み
足部の痛み
単にマッサージしても治らないケースは多く、
- 骨格(関節)の動きや上半身の動き
- さらにそれらをコントロールしている中枢神経系
- あるいは筋肉など細胞レベルでの栄養など
様々な要素を総合的に考察して、施術と生活のアドバイスを行います。
改善を早められるケース(病院で診断される症状名)
足底腱膜炎 | 足裏の痛み。長距離走、剣道の打ち込みなどで。 |
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アキレス腱炎 | アキレス腱の下の方の痛み |
アキレス腱下滑液包炎 | アキレス腱下方の少し横の痛み |
シーバー病(踵骨骨端症) | 10歳前後の男の子に多い。 |
前足根管症候群 | 足首前側の痛み・しびれ。正座、高いヒール、靴ひもをきつく縛るなどが原因になりやすい。前脛骨筋などの拘縮。 |
長短腓骨筋炎 | 外くるぶしの後ろの痛み。O脚や偏平足の人に多い。筋と支帯がこすれて炎症しています。 |
後脛骨筋炎 | 内くるぶしの後下方の痛み。X脚の人に多い。陸上選手などで、後脛骨筋に炎症をおこしています。 |
シンスプリント(脛骨過労性骨膜炎) | 内くるぶしから12~20センチ上方の痛み |
捻挫(ねんざ)後、いつまでも治らない足首の痛み | 距骨の矯正や筋・腱の癒着をとる施術が必要です。 |
検査項目と施術方法
痛みの原因
- 過去の外傷(捻挫や打撲)による関節の可動域のトラブル・・・腓骨や距骨、踵骨、舟状骨、立方骨など
足部のミリ単位のズレの矯正が可能です - 筋肉など軟部組織の拘縮・・・足底腱膜、後脛骨筋、腓骨筋、ヒラメ筋、大腿四頭筋、ハムストリングスなど
- 末梢神経の絞扼障害(圧迫されて異常感覚)
施術方法
- 骨折やねんざなどの急性期の痛み…アイシング、MCRなどの電気治療、手技による施術、栄養のアドバイス
- 慢性の痛み…骨格の矯正、筋肉や腱膜のリリース、末梢神経の施術、栄養のアドバイスなど
○ただ安静にするだけでなく、適切に原因部分を見つけて施術を行うと競技復帰が2~3倍早められます。
○その場で痛みのなくなるケースは、6~7割ほどです。
3回以上かかりがちなのは、シンスプリントやオスグッドなどです。
疲労骨折などは、電気機器の貸し出しを行い数週間ひたすら当て続けてもらいます。治癒に要する期間が半減しているようです。

足部のミリ単位のズレの矯正が可能です
施術例
改善された方のご厚意により、写真撮影などの許可をいただきました。
同じような症状でお困りの方にとって、ひとつの目安や判断材料になればと思います。

随時のメンテナンス
30代公務員(奈良県)
2019年12月 奈良マラソンPB:3時間4分
- 股関節、腰、足、大腿、ヒザなどその時々の痛みや違和感を施術
- 年間エントリー数10数回
- 月間走行距離:200キロ
- お勧めした栄養素:ビタミンC、亜鉛、鉄

足首の痛み、アキレス腱の痛み、メンテナンス
40代主婦(大和高田市)
2019年 神戸マラソン3時間53分
- 初マラソンで目標のサブ4達成
- 月間走行距離:300キロ
- 施術のほかに食事と栄養についての改善で痛みが改善されました
- お勧めした栄養素:グルタミン、亜鉛、ビタミンA,プロバイオティクス(以上、腹部膨満感に対しての対策)、ビタミンC、E、プロテイン(走行距離と栄養とのアンバランスに対しての提案)

2年前から続く足首の痛み
28歳看護師(王寺町)
2014年1月29日
訴え
- 2年前から、左足首の外側と第1~2中足骨間に痛み
- 10分走ると、決まって痛みが出る
- 最近だんだん痛みがひどくなって、趣味のランニングが出来ないでいる
施術
- 長短腓骨筋や長母趾伸筋、距骨などを施療。
結果
- 3回目で痛み消失。
ノートと考察
- このコーナーは、考察や各種情報をノートとして不定期に書き加えているものです。
- 私自身の記憶の整理用のノートですので、考えるヒント程度にお読みください。
- 「~だ」のような断定的な表現もありますが、あくまでもここに書いているのは考え方の一例に過ぎません。
- より良い情報が見つかるたびに、訂正や追加を加えます。
- 疑問点などのご指摘をくださる方があれば幸いです。
当院での主な施療
- 足の骨のズレを矯正…腓骨、踵骨、距骨、舟状骨、立方骨など
- 関連する筋肉・靭帯など軟部組織の施術…後脛骨筋、長短腓骨筋、前距腓靭帯、踵腓靭帯、後距腓靭帯、屈筋・伸筋支帯、ヒラメ筋、前脛骨筋、長母趾屈筋、長趾伸筋、足底腱膜など
- 末梢神経の施術…脛骨神経、内外側足底神経
- 電気機器を適宜使用
ランナーに多い足底の痛み
症状
- 走る・歩くで、つま先に体重が移る時に足底(かかと付近など)に痛み
- 痛みの出る場所・・・足底腱膜と踵骨の付着部、足底腱膜の中央内側、中足骨頭部
原因
- ランニングやジャンプの繰り返しで、足底腱膜に過度の伸長ストレスが加わって生じる
- 足底腱膜の緊張の低下によって、踵骨付着部に荷重応力が集中している
施術
足底腱膜にかかる牽引力の軽減と踵骨付着部にかかる荷重応力の分散を行う
- 足の骨格矯正
- 関連する筋・腱の調整
- 電気施術
- その他…靴に入れるアーチサポートも有効です
自宅で
- 足底腱膜のストレッチ…足底腱膜にかかる牽引力の減少を行う
- アキレス腱のストレッチ…アキレス腱が硬いと、踵骨が後上方にズレて、結果として足底腱膜はさらに引き伸ばされる
- 足底腱膜の緊張低下の場合は、短趾屈筋のエクササイズ
参考
- 足底腱膜の踵骨付着部は、線維軟骨性付着部: ここに強い牽引力がかかって損傷が生じる
- ウィンドラス機構: 歩いて足を後ろに蹴りだすときには、足底腱膜が緊張し、前足部の剛性を高める
- 足底腱膜炎に合併する踵骨棘は、最近では足底腱膜による牽引力が原因というより、むしろ荷重応力の分散のために生じると考えられている
脛骨過労性骨膜炎( Medial Tibial Stress Syndrome)、過労性脛部痛、疲労骨折
中高生のスポーツ障害で最も多い症状のひとつ
症状
- すね(脛骨)の内側で下3分の1から中央あたりに痛みが出る。
- すねの外側上方で痛みが出る。
痛み:脛骨に沿ってうずくような鈍痛で始まる。筋肉が骨に付着するラインに沿って起こる。一点に集中する痛みの場合は疲労骨折の可能性。
画像
- 症状が出て2~4週間たつと、X線でシンスプリントと疲労骨折の区別。
※症状が出てすぐには、Ⅹ線に異常のない事もある - 初期は高分解能MRIで輝度変化。
- エコー: 初期にも有効。軟部組織の肥厚や骨皮質の不整があれば疲労骨折。
疲労骨折との区別
- 圧痛はいずれの場合もあり、シンスプリントの方が広く出やすい。
- 腫れは、どちらの場合も可能性がある。シンスプリントの骨皮質の肥厚。疲労骨折の骨性隆起。
- 繰り返しのランニングやジャンプを過度に行った場合に発症しやすい障害
- 16,7歳の女性に多い。
- 重症化すると腫れ。もっと重症化すると疲労骨折。
- 多くの場合、不快感は運動開始時に現れ、そのあと消えて運動が終了するとまた痛んだりする。
- 症状が進むにつれ、不快感は段々ひどくなり、運動している最中はずっと持続するようになる。
- ベッドから起きる時や日常生活の他の動作の最中にも痛みが伴うようになる。
- ランナーに多くみられる。
- シーズンの始めや新学期に新入部員がハードなトレーニングを集中的に行った場合にも頻発。
- シンスプリントの痛みを我慢すると、余計に改善に時間がかかる。
原因
- 硬い地面の上を繰り返しランニング
- つま先を上げる筋肉の酷使
- ランニングフォーム: 前足部やフラットの着地で負担増
- クッション性のないシューズ、合わないシューズ
- 下肢の筋力不足や柔軟性不足
- 扁平足、回内足: 足底から関節、下腿部の骨や筋肉に大きな負担がかかる
鑑別
- 疲労骨折
- コンパートメント症候群: 両側の痛み、貧血の女性
アプローチ方法
- 骨格: 下肢のアライメント、股関節などの可動域
- 足部: 各関節の可動域
- テーピング
- 筋肉: ヒラメ筋、後脛骨筋など、大腿四頭筋やハムストリングスのバランス
- 腹部: 下腿の筋肉に影響のある腹部のゾーンを施療
- 電気施術
Ⅹ線で見ると、子供の踵には骨端核と呼ばれる丸い小さな分裂した骨がある。
しかし、実際には骨端核の周りは軟骨成分があるのでレントゲンに写っていないだけ。
15~16歳になると踵の骨として癒合するが、それまでにスポーツなどで繰り返し踵部分に引っ張る力が加わると骨がはがれてしまう。
改善方法
関連する筋骨格の調整
鑑別(間違えやすいその他の症状)
筋肉の硬縮による関連痛との鑑別が必要
→シーバー病と診断された子供で、下腿の筋肉の施術で痛みが消失するケースが少なくない。
例:ヒラメ筋のトリガーポイント→かかとからアキレス腱周辺の痛み
捻挫の痛みが取れたとしても、足首の可動域の左右差が生じている。
そのため、捻挫後の施療をしないと、パフォーマンスダウンが起こっている。
数年後や数十年後の腰痛などの原因にもなりうるかもしれない。
症状
- 足関節(足首)の捻挫の多くは、足首を内側に捻って生じます。
- 足首の外側の靭帯(前距腓靱帯)が損傷します。
- 外くるぶし(外果)の前や下に痛みが出て、腫れます。
- 外くるぶしの前や下を押すと痛みます。
原因)

損傷の程度
1度(軽度):25パーセント以内の靭帯繊維の損傷や軽い伸張
2度(中度):25~75%の靭帯繊維の断裂。足首が大きくはれ、歩行が困難。
3度捻(重度):靭帯の完全断裂。足首が著しくはれ、痛みのため足を動かせない。
施術
- 手技療法では、1度または2度の損傷を扱います。(3度は手術適応)
- ギプス固定が取れた後の回復を早める施術を行います。
→固定によって生じた組織のこわばり(萎縮)の取り除く必要があります。 - 距骨や踵骨、腓骨、ショパール関節などは、捻挫の衝撃でズレを生じていることがありますので、それらを調整します。
- 腱鞘などに癒着が生じますので、必要な施療を行います。
- 捻挫の痛みがなかなか取れない方は、骨格のズレや軟部組織の癒着などが残っています。
自宅で
- 急性期はアイシングと安静
- 足首や足指のエクササイズ
- ストレッチ
- カフレイズ
捻挫を繰り返さないために
- 足の捻挫は、ほとんど足関節の底屈位で受傷するので、足関節の背屈位(足関節の側方安定性の高い状態)で動作しやすいように調整。
- 立方骨と第5中足骨間の不安定性のある場合・・・短腓骨筋・小趾外転筋のエクササイズ
- 胸郭の動きが悪い~呼吸の浅い場合・・・胸郭に動きを付ける調整
参考
- ウェーバー骨折: 脛腓靭帯まわりでの骨折。胸がむかむかすることがある。
- 前脛腓靭帯の遠位線維束と距骨の前内方へのズレ・・・インピンジが生じ足首の背屈運動が制限されます。
しん研良院
エイトビル2階

【電話受付】9時~18時
【施術時間】9時~21時(水曜日16時~21時、土日不定休)
アクセス案内
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